みなさん、自信を持って「審判」できてますか?
ソフトテニスでは敗者審判制が多く採用されており、審判員資格がないと出られない大会もあります。自分が審判をするときに戸惑わないため、また試合において自信を持ってプレーするためにも、いまいちど「審判教室」でルールをおさらいしておきましょう。
正審、副審の判定区分って
今回は《正審と副審の判定区分》についてです。熱中審判シリーズで何度か取り上げてきたテーマですが、「分からない」「迷った」という声が多かったので、あらためておさらいしておきましょう。
下図の黒い点線が副審の判定するライン、それ以外は正審が見ます。ネットは正審、副審の共通の判定区分となります。共通の判定区分は他にもあるので下にまとめてみました。見逃さないようにしましょう。
読者の中には「副審とモメた」という人もいましたが、いけませんね〜。今回登場した石倉くんのように、良かれと思って副審の判定を無視したら、結局は「レット」となり、進行に支障をきたすこととなってしまいました。正審・副審はそれぞれの判定区分を守り、互いの判定を尊重しなければいけません。
そして、この場を借りて、先生方や指導者の方にも一言申し上げたいと思います。たとえ判定が間違っていたとしても「入ってるだろ」「アウトだ」などと言って、子どもたちを混乱させないでください。人間が審判をしているのですから、一度や二度の失敗はつきもの。ミスも温かく見守り、子どもたちが自立して審判ができるように手助けをしてあげてくださいね。
登場人物紹介
ケース・スタディ02:だって副審が間違ってたから・・・
今井先生の解説
副審の判定を尊重すべし
石倉くん、やらかしていますよ。サービスラインは副審の判定区分ですから、副審がフォールトのサインをしたなら、正審は必ず「フォールト」のコールをしなければなりません。勝手にインだと判断して試合を進めては、副審の判定区分を侵したことになります。
この場合、プレーヤーから質問を受けたら、まずインかフォールトかを確認しましょう。副審の判定どおりフォールトだったら、第2サービスから再開です。
石倉くんの言うとおりインだった場合でも、副審がフォールトのサインをしたのだから、「レット」でそのサービスのやり直しになります。
きちんと見ていなかった副審も問題アリですが、一番悪いのは正審。自分の判定区分でなければ、相手の判定を尊重しましょうね。
補足+アドバイス
レットのあとはツーモア?ワンモア?
「レット」はそのサービスのやり直しを指します。ファーストサービスのやり直しだったらレットのあとに「ツーモアサービス」、セカンドサービスだったら「ワンモアサービス」とコールしてくださいね。
『熱中!審判教室「正審、副審の判定区分って」』は、ベースボール・マガジン社発行「熱中!ソフトテニス部」22号に掲載されたコンテンツです。バックナンバーはコチラよりお買い求めいただけます。