熱中!審判教室「正審、副審の判定区分って」ケース・スタディ03
月曜連載・ルールとマナーのおはなし
みなさん、自信を持って「審判」できてますか?
ソフトテニスでは敗者審判制が多く採用されており、審判員資格がないと出られない大会もあります。自分が審判をするときに戸惑わないため、また試合において自信を持ってプレーするためにも、いまいちど「審判教室」でルールをおさらいしておきましょう。
正審、副審の判定区分って
今回は《正審と副審の判定区分》についてです。熱中審判シリーズで何度か取り上げてきたテーマですが、「分からない」「迷った」という声が多かったので、あらためておさらいしておきましょう。
下図の黒い点線が副審の判定するライン、それ以外は正審が見ます。ネットは正審、副審の共通の判定区分となります。共通の判定区分は他にもあるので下にまとめてみました。見逃さないようにしましょう。
読者の中には「副審とモメた」という人もいましたが、いけませんね〜。今回登場した石倉くんのように、良かれと思って副審の判定を無視したら、結局は「レット」となり、進行に支障をきたすこととなってしまいました。正審・副審はそれぞれの判定区分を守り、互いの判定を尊重しなければいけません。
そして、この場を借りて、先生方や指導者の方にも一言申し上げたいと思います。たとえ判定が間違っていたとしても「入ってるだろ」「アウトだ」などと言って、子どもたちを混乱させないでください。人間が審判をしているのですから、一度や二度の失敗はつきもの。ミスも温かく見守り、子どもたちが自立して審判ができるように手助けをしてあげてくださいね。
登場人物紹介
ケース・スタディ03:インかアウトかビミョーすぎる!!
今井先生の解説
正審の判定に従いましょう
最後は協力し合って問題を解決しましたね。審判規則13条には「アンパイヤーが自己の判定区分の判定に迷う場合は、他のアンパイヤーの意見を求めて判断することができる」とあります。
そして、こういう場合は審判技術が問われるんです。ボール跡を確認する場合、約1㍍手前で止まって上から見る。キョロキョロ探し回るのはNG。プレーヤーから「そこじゃない」と言われないように、当該箇所を指さしたりしてもいけません。
なお、痕跡がなかったら、副審は正審に「今のは痕跡が見当たりません。インかアウトか、質問があった場合は正審が判定したとおりにしてください」と告げる。正審も審判台から降りて痕跡がないことを確認し、「今のは判定どおりアウトです」とコール。プレーヤーがしつこく質問してきたら、警告となります。
補足+アドバイス
見えなかったし跡もない場合
正審、副審ともにインかアウトか判定できず、ボール跡もない場合もあるかと思います。レシーブ後の出来事だったら「ノーカウント」で、ファーストサービスからのやり直しです。
『熱中!審判教室「正審、副審の判定区分って」』は、ベースボール・マガジン社発行「熱中!ソフトテニス部」22号に掲載されたコンテンツです。バックナンバーはコチラよりお買い求めいただけます。