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熱中!審判教室「プレーヤーの心得と警告」ケース・スタディ03

みなさん、自信を持って「審判」できてますか?
ソフトテニスでは敗者審判制が多く採用されており、審判員資格がないと出られない大会もあります。自分が審判をするときに戸惑わないため、また試合において自信を持ってプレーするためにも、いまいちど「審判教室」でルールをおさらいしておきましょう。

プレーヤーの心得と警告

ソフトテニスでは「プレーヤーの心得」「禁止事項」「異議申し立て等の禁止」に違反した場合、警告(イエローカード)となります。「異議の禁止」は何度も取り上げたので、今回は「プレーヤーの心得」を見ていきましょう。
競技規則には「プレーヤーは互いにマナーを尊重し」とあります。つまり『フェアプレーに徹しなさい』ということ。大会前に「宣誓、われわれは……」と選手宣誓をしますが、あれがルールの原点なんです。

 ひとつ例を挙げますが、技術レベルの違う子たちの試合で、上手ではない方がサービスのとき、一方の選手がその子へ渡すボールを思いっきり強く打っていたことがありました。へたな子は取ることができず、何度も後ろに拾いに行っている。顧問にそれを指摘しても、「試合の中で練習できる唯一のチャンスだから」と意に介しません。自己本位で相手に対する思いやりを欠いた行為ですよね。マナー違反です。「警告」とはなりませんでしたが、速い球を打つ子には指導をすべきでしょう。

中学生は自分本位の年代で、試合に勝つためには何をやってもいいと考えがち。中学部活は教育の一環ですから、勝ち負けではなく、相手への思いやりを学ぶべきです。フェアプレーについては、日本体育協会の『フェアプレイ宣言』を参考にしてください。
今回、マンガで紹介したほかに、大会の会場で受付を済ませておいて試合に来なかった場合も警告の対象になります。呼び出しても現れなかったら、5分おきにイエローカードを出して合計15分(5分×3枚)でレッドカード(失格)。コートに相手が待っているので、そのペアに対する迷惑行為になります。10分後に現れたら、そのマッチはイエロー2枚からスタートです。

登場人物紹介

ケース・スタディ03:イエローカードは1試合何枚まで?

今井先生の解説
1マッチごとに消化・ただ失格は記録抹消

 ソフトテニスの場合、イエローカードは1マッチごとに消化されます。1試合3ペアの団体戦の場合、3マッチで、1マッチにつき警告は2枚まで。3枚目はレッドカードで失格です。
 最初のペアが1枚、2対戦目のペアが1枚、3対戦目のペアが1枚もらっても、トータル3枚で失格とはなりません。なお、監督が警告を受けても記録上はペアにつくので、1マッチごとに消化されて累積はなし。3マッチの団体戦で2枚、2枚、2枚、トータル6枚でも失格にならないということです。
 他の競技に比べて甘いという声もあります。ただし、サッカーでは1人が退場してもチームは生きていますが、ソフトテニスでは1人が失格になったら、チーム全体が失格です。大会の最初までさかのぼって出場自体がなかったことになるので注意してください。

補足+アドバイス
1分使えるはNO。B監督もアウト!

 審判が「ゲーム、チェンジサイズ」と言ってから1分以内にゲーム再開がルール。45秒くらいで「レッツプレー」と声をかけ、戻らない場合は警告です。1分間まるまる使えると思っている監督がいますが、間違いですよ!


『熱中!審判教室「正審、副審の判定区分って」』は、ベースボール・マガジン社発行「熱中!ソフトテニス部」23号に掲載されたコンテンツです。バックナンバーはコチラよりお買い求めいただけます。

取材・構成/内田麻衣子 マンガ/渋谷花織
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