みなさん、自信を持って「審判」できてますか?
ソフトテニスでは敗者審判制が多く採用されており、審判員資格がないと出られない大会もあります。自分が審判をするときに戸惑わないため、また試合において自信を持ってプレーするためにも、いまいちど「審判教室」でルールをおさらいしておきましょう。
インターフェア
インターフェアは英語で「邪魔をする、妨害する」といった意味で、野球やバスケットボール、バドミントンなど、比較的多くのスポーツのルールに存在しています。野球だと打撃妨害や守備妨害がインターフェアですね。
ソフトテニスでは、相手選手やプレーへの妨害行為がインターフェアとなります。その行為が反則であり、失ポイントというのは頭では理解していても、「インターフェア」と正確にコールできていない中学生が多いかと思いますので、ここであらためて整理しておきましょう。
『ソフトテニスハンドブック』には下の8項目がインターフェアに該当すると書かれています。ちょっと分かりにくいなあというものは今回マンガで紹介していますので、中学生のみなさんは参考にしてください。
なお、インターフェアに当たる行為があった場合、正審は反則があったペアを人差し指で指して「インターフェア」と大きな声でコールしましょう(大きい声を出すのは審判の基本ですよ)。
指を指すときには目に向けると嫌がる選手もいるので、斜め下ぐらいがいいですね。ルールとともにこういった審判技術も覚えていきましょう。
- サービスされたボールがツーバウンドする前にレシーバーのパートナーのラケット、
体、ユニフォームに当たった。 - レシーバーがレシーブを終わる前に、パートナーがそのサービスコートに触れた。
- レシーバーのレシーブする順番が間違っているのが分かった。
- ラケット、体、ユニフォームが、相手方のコート、ラケット、体、ユニフォームに触れた。
- 手から離れたラケットで返球した。
- ボールを故意に相手サイドに移動させた。
- 明らかな打球妨害。
- プレーヤー(監督、コーチも含む)がボールの落下点を消した。
登場人物紹介
ケース・スタディ01:風でボールが戻ってきたから・・・
今井先生の解説
生きているボールは触れちゃダメ
石倉くん、お見事。インターフェアで正解です。
中高生の試合などでは、「アウト」と早合点してキャッチしてしまう人が多いのではないでしょうか。風で戻ってきたボールをノーバウンドでキャッチすれば、インターフェアになります。プレーヤーの体に当たった場合も同様です。
なぜなら、ボールが空中にある間は、風で再び相手のコートに押し戻される可能性がほんの少しでも残っているので、その機会を妨害したと見なされるわけです。ボールが自分のコートにワンバウンドすれば、もうアウトですから、キャッチしても問題ありません。
川島くんは「ハイ、打てなかったでしょ」と勝手に判断したせいで、大事なポイントを失ってしまいましたね。
補足+アドバイス
審判のコール前に勝手に判断しない
私が中学生に指導するときは、審判が「アウト」とコールするまで「イン」と思ってプレーを続けるように言っています。このケースではワンバウンドするのを待つべきでしたが、いずれにせよ、審判がコールするまで勝手な判断は禁物です。
『熱中!審判教室「正審、副審の判定区分って」』は、ベースボール・マガジン社発行「熱中!ソフトテニス部」24号に掲載されたコンテンツです。バックナンバーはコチラよりお買い求めいただけます。