「知っていそうで、意外と知らない」を解説してきた審判教室も今回が最終シリーズです!今回は審判技術について。講習会で教わる内容のため、初めて聞くことも多いはず。マンガで覚えて、審判のエキスパートを目指しちゃおう。
審判技術
審判技術とは、審判をする際の基本的なテクニックのことです。この連載でも、折に触れて紹介してきましたが、特に大切なことを、あらためてまとめてみました。石倉くんたちと一緒にマンガでおさらいしていきましょう。
「大きな声で」「ポイント、ゲームカウントのコールは、少し間を開けて」は、審判規則には載っていませんが、マッチを円滑に進行するために欠かせないことです。特に中学生は、恥ずかしくてボソボソとコールし、聞こえていないということが多いように思います。普段遊んでいるときに出している大きな声で、堂々とコールしましょう。
審判技術を身につけたら、審判の力量もグンと上がります。プレーの上達を目指すのはもちろんのこと、石倉くんのように審判でトップを目指すのもいいですね。
覚えておきたい審判技術
- 正しい用語を使おう(下の表参照)。
- ボールの空気調整を確認しよう。
- 大きな声でコールしよう。
- マッチ開始前にプレーヤーの確認をしよう。
- ポイント、ゲームカウントのコールは、少し間を開けてコールをしよう。
- 副審もポイントカウントを確認しながらマッチを進行しよう。
- サービスが行われようとしているときは、サーバーの足元に注意する。
- 副審はボールが落ちたところをじっと見て、サインをする。
- 正審は、ネットにかかったフォールトは、必ず「フォールト」とコールをする(副審はサインをしない)。
- 正審は副審の判定区分は、サインを確かめた後、コールをする。
- コールは早すぎず、遅すぎず、適切な時機に行う。
- お互いの判定区分を侵さない。また、お互いの判定区分の判定を尊重しあう。
- 正審と副審は連絡を取り合い、力を合わせて審判を行う。
登場人物紹介
ケース・スタディ03:正審と副審も2人で1本!
今井先生の解説
見えなかったに備えサインを用意して!
ボールが生きている(空中にある)間に、コールやサインをするのは早すぎます。フェンスに当たるようなボールでも、フェンスに当たって初めてアウト(フォールト)です。サービスがネットに当たった場合も、地面に落ちるまではフォールトではありません。
審判規則13条解説24には「プレーヤーの影になる等により落下点が確認できない場合もあるので、他のアンパイヤーが、アンパイヤー間での小さなサインまたはアイコンタクト等によって判定を補佐することが望ましい」とあります。副審が見えていたのに「自分(正審)の判定区分で見えなかったからノーカウントにする」では、選手に迷惑です。この場合、サインは通常のアウトのものは使わず、事前に別のサインを決めておきましょう。
補足+アドバイス
エキスパートを目指すアナタに
もっと審判技術を知りたい、審判を極めたいという方は審判講習会に参加してみましょう。日本ソフトテニス連盟のHPに審判技術の動画もありますので、そちらも要チェックです。
『熱中!審判教室「正審、副審の判定区分って」』は、ベースボール・マガジン社発行「熱中!ソフトテニス部」25号に掲載されたコンテンツです。バックナンバーはコチラよりお買い求めいただけます。