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集中が切れそうになったら、次にすべきことを考え、とにかく動く!

集中力が高まれば、ケガのリスクが減る

集中力を高める努力を続けると、どんないいことが起こるか考えてみましょう。

ソフトテニスにおいては、ダラダラ練習することがなくなり、練習の質が上がります。当然ながら技術の上達も早くなるでしょう。もう一つのメリットは、ケガが減ることです。

数年前、メンタルトレーニングの学会で、シルク・ドゥ・ソレイユというカナダの大サーカスでメンタルトレーナーをしている、ジョン・フランソワ氏が『集中力の高め方や切り方が下手なパフォーマーの方が、ケガをしやすい』という発表を行いました。

つまり、集中力のオンオフがスムーズにできていれば、練習中にふざけてケガをしたり、緊張感が緩んで転んだ、などの事故が起きにくくなる、ということです。

私が集中力で一番大切だと思うのは『次のことを考える力』でしょう。次にやるべきことや起きそうなことを考え、「じゃあどうするのか」と思いをめぐらせ、行動に移していくための思考ですね。近未来を予測しているときは、人は理想的な集中ができているのです。

今を受け入れる、やるべきことをやる

集中しなければいけないのに、集中が切れてきたなと感じたら、とにかく次のことを考えるようにしましょう。そして、行動すべきです。疲れていようが、追い込まれていようが、とにかく次に起きることを考えて、いまできることをする。これに尽きると思います。

試合中、ふと頭をよぎる「負けるかもしれない」という不安は、この際、どうでもいいんです。今できることをとにかくやる。動いて、動いて、動きまくる。今を受け入れ、行動に移し、やるべきことをやることで、必ずや自分の力がついていきます。

ソフトテニスの場合、集中のために、ペアでお互いのルーティンを確認し合うのもいいでしょうね。ペアはおのずと意識し合うものです。ペアがルーティンを行っている姿を見るだけで、自分も集中できるということがあると思います。ペアのルーティンで「よし私も!!」となれたら、最強のペアですよね。

著者Profile 大儀見浩介●おおぎみ・こうすけ
東海大一中(現・東海大学付属翔洋高等学校中等部)サッカー部時代に全国優勝を経験。東海大一高ではサッカー部主将、東海大学進学後、高妻容一研究室にて応用スポーツ心理学(メンタルトレーニング)を学び、現在はスポーツだけでなく、教育、受験対策、ビジネス、社員研修など、さまざまな分野でメンタルトレーニングを指導している。2012年、メンタルトレーニングを広く伝えるために「株式会社メンタリスタ」を立ち上げる。著書に『クリスチアーノ・ロナウドはなぜ5歩下がるのか~サッカー世界一わかりやすいメンタルトレーニング』(フロムワン)、『勝つ人のメンタル~トップアスリートに学ぶ心を鍛える法』(日経プレミアシリーズ)。年間約250本の講演活動を行っている。
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