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「あーなんかイラつく」の感情を良いエネルギーにする心理スキル

うまくいかなくて、イライラしてばかり。そんなんじゃソフトテニスも日常生活もいいことなし。小さな「イラッ」を受け流すトレーニングをして、イライラとの上手な付き合い方を学ぼう!

イライラはどうしてもするもの

前回、イライラしてしまうのは、イメージと現実のギャップが原因だとお伝えしました。そこで今回は、『心理的柔軟性』(サイコロジカル・フレキシビリティ)という心理学用語を紹介しましょう。


心理的柔軟性とは『今どういう状況なのかを分析し→それを寛容に認め→今できることをする』ことです。ところが、多くの人は、現状と戦おうとして、イライラしたり、焦ったりしてしまいます。「ミスが起きたな」「今はうまくいってないな」と、ちゃんと受け止める力をつけて、今できることは何かを考え、実行に移しましょう。

Q.怒らないようにするにはどうしたらいい?

中高生は思春期ですから、イライラしたり、ふてくされたり、キレたりは、あって当然だと思うんですよね。ただ、イライラは少しずつ溜まっていきますから、溜めこんで、溜めこんで、ある日、ドンとなってしてしまいがちです。心理的柔軟性で、日々の小さな「イラッ」を受け流すトレーニングをしましょう。

そして、イライラは悪いことばかりではないんです。怒りはエネルギーでもありますから、怒鳴ったり、物を蹴っ飛ばしたり、八つ当たりしたり、反発することだけに使うのではなく、自己決定する方向にエネルギーを使い直す努力をしてみましょう。

怒りを感じたら「よし切り替えよう」と言って、次の良いイメージや、目標とそのプランをつくるエネルギーにしてしまうのです。心理学では、良い方向にエネルギーを向けることを「昇華」と言います。

著者Profile 大儀見浩介●おおぎみ・こうすけ
東海大一中(現・東海大学付属翔洋高等学校中等部)サッカー部時代に全国優勝を経験。東海大一高ではサッカー部主将、東海大学進学後、高妻容一研究室にて応用スポーツ心理学(メンタルトレーニング)を学び、現在はスポーツだけでなく、教育、受験対策、ビジネス、社員研修など、さまざまな分野でメンタルトレーニングを指導している。2012年、メンタルトレーニングを広く伝えるために「株式会社メンタリスタ」を立ち上げる。著書に『クリスチアーノ・ロナウドはなぜ5歩下がるのか~サッカー世界一わかりやすいメンタルトレーニング』(フロムワン)、『勝つ人のメンタル~トップアスリートに学ぶ心を鍛える法』(日経プレミアシリーズ)。年間約250本の講演活動を行っている。
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