船水颯人、林田の起用法でメンバー編成も変わる
4月28日(土)、靭公園テニスコートで始まったナショナルチーム合宿。男女ともに今年3回目となるこの合宿は、8月下旬にインドネシアで行われるアジア競技大会出場選手の最終選考の場に。
すでに4月15日にシングルスで行われた予選会で船水颯人(早稲田大)、林田リコ(東京女子体育大)が優勝して、一足先に代表入りを決めている。
残り枠は男女各4。最終日の5月3日にはリストが強化委員会に提出されるが、5月23日の理事会で承認されれば内定の運びに。そして、6月7日、JOCからの正式発表を待つことになる。
男子の中堀成生監督、女子・斎藤広宣監督ともに、選ぶポイントは船水(颯人)、林田をシングルス、ダブルスどちらで起用するかにより、メンバー編成も変わるという。
「(船水)颯人がシングルスの予選会で勝ったからと言って、シングルスで起用しないといけないわけではありません。そこをどうすべきか。選考はそこから入ります」
と中堀監督。斎藤監督も、「林田が予選会で実力を出してくれました。どちらでも起用できるので、そこを決めてからですね。現実にはそこ次第で、いろんな選択ができる」と話す。
女子の場合は2、3月の合宿もそうだったように、今回もフィジカル強化に割く時間が圧倒的に多い。昨年就任した斎藤監督が韓国に勝つためにフィジカル面を最優先課題に挙げてきたが、長期的な視野で取り組んでいるという。
「毎回測定する種目もあるので、合宿後に個々のチームに戻り、どれだけ取り組んできたのかが分かります。全員が数値を上げているので、そこは評価の一部になります。ただ、若い選手も多いので、今回のアジア競技大会だけのものではなく、今後のスタンダードにしていきたい」と斎藤監督。
これまでの大会でのパフォーマンスはもちろん、本番と同じハードコートでの技術、そして4年に一度の国際大会なのでメンタルも大きな比重を占めると両監督は言う。合宿中には30度を超える日もあり厳しい環境下での争いとなったが、緊張感のあるセッションは5月3日の最終日まで続く。
取材◎福田達 写真◎江見洋子