山陽女子が逆転で歓喜のV。
◎決勝(女子団体)
山陽女子 ②-1 就実
岡山県インターハイ予選(団体)は6月3日(日)に倉敷市水島緑地福田公園テニスコートで決勝が行われ、女子は山陽女子が就実との死闘を制し、3年連続(3年前は地元開催で県2位枠で出場)のインハイ出場を決めた。
ともに別格の強さで勝ち上がったライバルが激突した決勝戦。2面展開で行われる中、まずは2番で就実の奥田妃奈/藤原麻央が井上望愛/松下日和を2で破り、先に白星を挙げた。
しかし1番では山陽女子の大将・長谷川憂華/立花さくらが、第6ゲームで3本のマッチを握ったところからファイナルまで持ち込まれながらも石井美々花/中野舞に競り勝ち、1−1に戻す。
迎えた3番は山陽女子の杉山歌音/原田愛果がG2-2から見事な集中力を発揮して2ゲームを連取し、吉本珠李/森岡輪に勝利。息詰まる熱戦に終止符を打った。
春の全国選抜3位の山陽女子と同8強の就実という全国屈指の実力校同士の決戦にふさわしく、3番いずれもハイレベルの緊迫したラリーが展開された今年の岡山の女子団体決勝。山陽女子の後藤明弘監督は「本当にしんどかったです。予選というよりインターハイを戦っているような感じでした」と安堵の表情で激闘を振り返り、ヒザのケガを押して出場したキャプテンの立花は「今までで一番感動した試合でした」と喜びを表現した。
また惜しくも勝利に届かなかったものの、就実のこの一戦にかける気迫と精神力も見事だった。篠埜未住帆監督は「2番の1年生ががんばってくれたので、1番のキャプテンペアがファイナルに追いついたところで仕留めておきたかった…というのが正直なところです」と悔しさをにじませたが、すべきことを徹底し、極限まで勝利の可能性を追求する戦いぶりに、名門の矜持を強く感じさせた。
◎上位成績(女子団体)
①山陽女子
②就実
③倉敷中央
③岡山南
★この試合は、『ソフトテニス・マガジン8月号』でも掲載されます(2018年6月27日発売)
取材・文◎直江光信 写真◎梅原沙織