【国体】「連覇は考えずに一戦一戦、目の前の相手を倒していきたい」 成年男子は2連覇のかかる広島が初戦で苦戦を強いられながら、初日を突破
第73回国民体育大会◎10/5~8 武生(たけふ)中央公園庭球場、福井市わかばテニスコート
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10月5日より開催されている国体ソフトテニス競技。7日からは成年男女の種目がスタートし、4強が出そろった。福井市わかばテニスコートで行われた男子は、広島、宮崎、和歌山、岡山の各県が勝ち上っており、明日の準決勝に臨む。なお、8日の競技は男女とも武生中央公園庭球場で行われる。
オールNTT西日本の広島が石川に苦戦
昨年優勝の広島が、初戦の2回戦から、接戦を演じた。オールNTT西日本でメンバーを固めた広島は、日本代表のダブルス、丸中大明/長江光一が勝利して順調な滑り出しを見せたが、シングルスの船水雄太が、石川の北本達己(明治大)にG3-④で敗退。3番の村上雄人/林大喜もG1-2と序盤に苦しんだが、最後は3ゲーム連取で突き放した。
初戦に苦しんだ広島だが、続く奈良との準々決勝では、丸中/長江、船水が快勝して4強へ一番乗り。NTT西日本監督でもあり、この国体でも広島を率いる堀晃大監督は、「自分自身が、初戦はいつも以上に気負いがあり、力んでしまったところがあった。それが選手たちの力みにつながったのかもしれない」と監督としての反省点を挙げたが、その監督を救ったのは「選手の粘りだった」と話す。
初戦のシングルスで敗れた船水だが、G1-3から持ち前のガッツで、北本のマッチポイントを何度もしのいでファイナルに持ち込む粘りを見せた。「この試合は負けましたが、簡単には譲らず、粘ったことで、次の村上/林につながった」と、堀監督も船水の粘りを評価する。村上/林に関しても、2年前の岩手国体の決勝で敗れたときからの彼らの成長もあり、ビハインドのスコアでも信頼感は揺らがなかった。
また、連覇のかかる戦いとなる明日に関して、「2連覇ということは考えず、一戦一戦目の前の相手を倒していきたい」と意気込みを語った。
8日の準決勝は広島と宮崎、和歌山と岡山が対戦する。
地元の福井は初戦勝利も2回戦敗退
地元の福井は、1回戦で高知を3番勝負の末に破って2回戦に進んだが、その2回戦では和歌山に敗れた。
和歌山戦では、1番の中本圭哉/鈴木琢巳(福井県立福井南特別支援学校/福井県立盲学校)が勝利。シングルスの阿部智貴(福井県立福井南特別支援学校)が敗れ、3番の品川貴紀/早川和宏(福井運動公園事務所/福井県立福井南特別支援学校)はG2オールと接戦を演じて、最後まで地元観客を沸かせたが、勝利をものにできなかった。
3連休ということもあり、コートに地元応援が轟いた風景は圧巻。最後までボールを追った選手たちへの大きな後押しになったことは間違いない。
取材・文◎田辺由紀子