10月19日(金)から21日(日)まで熊本県・熊本県民総合運動公園メインテニスコートで開催されている『第73回天皇賜杯・皇后賜杯全日本ソフトテニス選手権大会』。20日(土)の競技を終え、男女ともベスト8が出そろったが、男子は第1シード、第2シードが2日目にして姿を消すという波乱の展開となっている。
桂/高月、ダブルフォワード対策が奏功
昨年優勝の水澤悠太/村上雄人(NTT西日本)が今シーズンはペアを変えているため、今大会では水澤と船水雄太(NTT西日本)のペアが第1シードに座ったが、その水澤/船水雄、そして昨年の準優勝ペアである丸中大明/長江光一(NTT西日本)が、5回戦で相次いで敗れた。
アジア競技大会日本代表であり、今大会も優勝候補の一角と見られた丸中/長江を破ったのは、5年前の天皇杯覇者である桂拓也/高月拓磨(ヨネックス)。
これまで丸中/長江には勝ったことがなかったという桂/高月だが、「ドローが出たときから、丸中/長江と当たるところまでを想定して、練習からダブルフォワード対策をしてきた」(高月)と、この5回戦に臨むと、レシーブと配球に細心の注意を払ってプレー。速い展開で、押し込まれた状況からも、2人がベースラインに下がってよく拾い、絶妙なロビングで逆襲した。
天皇杯優勝経験のある実力ペアだが、「タイトルをとったのは5年前。それは忘れて挑んでいきたい」と高月は言う。「優勝候補を破ったからには、明日、すぐに負けるというわけにはいかない」。
その桂/高月が準々決勝で対戦するのは、丸中/長江と同じNTT西日本の村田匠/広岡宙。「(社会人)ルーキーで勢いがあると思うので、その勢いに負けないようにプレーしたい」と、高月は続く準々決勝への意気込みを語った。
内本/星野が第1シードを1で破る
第1シードの水澤/船水雄を破ったのは内本隆文/星野慎平(早稲田大)。内本の強力なストロークと星野のコースを突いたネットプレーで、相手にペースをつかませずに1ゲームに抑えて、準々決勝へ進んだ。
また、早稲田大からは、日本代表の船水颯人/上松俊貴、インカレ優勝の安藤優作/内田理久と計3ペアがベスト8入りを果たしている。明日の準々決勝では、その船水/上松と安藤/内田が対戦する。
そのほか、林田和樹/柴田章平(ヨネックス)、村上雄人/林大喜(NTT西日本)、中本圭哉/鈴木琢巳(福井県庁)が8強入りを決めている。
10月21日(日) 男子準々決勝
内本隆文/星野慎平(早稲田大)vs
林田和樹/柴田章平(ヨネックス)
安藤優作/内田理久(早稲田大)vs
船水颯人/上松俊貴(早稲田大)
村上雄人/林大喜(NTT西日本)vs
中本圭哉/鈴木琢巳(福井県庁)
村田匠/広岡宙(NTT西日本)vs
桂拓也/高月拓磨(ヨネックス)
取材・文◎田辺由紀子 写真◎江見洋子 協力◎日本ソフトテニス連盟