中高生に響くのはブログより動画、カンボジアからYouTuberデビュー!
荻原雅斗のカンボジア通信【不定期連載⑥】
東北高と中京大時代に三度の日本一を経験した荻原雅斗さんは、大学卒業後に単身カンボジアへ渡り、現在はカンボジアのソフトテニスナショナルチームでヘッドコーチを務めている。
カンボジアを拠点に活動する荻原さんの職業はブロガーで、カンボジアでの暮らしぶりやソフトテニスの海外普及、海外での生き方について、日々さまざまな情報を発信中。このたび、YouTuberとしてデビューした理由を聞いた。
荻原雅斗/おぎわら・まさと
1990年7月1日生まれ。岐阜県多治見市出身。Global Grow Cambodia 代表取締役社長。青年実業家。 東北高→中京大→カンボジア。ソフトテニスを12年間続け、学生時代に三度の日本一を獲得。現在はカンボジアソフトテニスナショナルチームのヘッドコーチとして活動中。また、教育(スポーツ・音楽・文化交流)という軸でさまざまなプロジェクトの構築を行っている
中高生にもっとアプローチしたい!
ーー今年の夏からYouTuberとしてデビューしました。
これまでずっとブログでカンボジアでの生活やソフトテニスの海外普及、海外での生き方について発信してきましたが、ブログのアクセスデータを解析すると圧倒的に20代〜30代前半の層が多く、僕がアプローチしたい中高生にはほとんど届いていないことが分かったんです。
日本のソフトテニス人口は中高生が群を抜いて多い。あゆタロウくんの動画を見ていて、その世代に僕を知ってもらい、ソフトテニスの海外普及といったコンテンツでアプローチするにはやっぱりYouTubeだと思ったんです。
ーー動画は技術企画が中心。
ソフトテニスのYouTuberで有名なのは、あゆタロウくんやポケットウィズさん。先駆者とも言えるポケットウィズさんによれば、1年前ならソフトテニスというワードだけでヒットして、乱打の動画だけでも見られていたとか。でもここ最近、他にもどんどんソフトテニスYouTuberが増えてきているそうなんです。
僕は今年の8月にスタートしましたが、始めたタイミングとしては遅かった。すでに他にもたくさんのソフトテニス系YouTuberがいましたから、差別化する意味でも、学生時代の実績を売りにした技術企画をメインとしています。
ーーていねいなポイント説明と、英語の字幕が印象的です。
カンボジアではまだ僕の動画はほとんど見られていませんが、カンボジアでもYouTubeを視聴する文化は日本と同じくら
技術動画を出す以上、技術が伝わらないと意味がないので、フォームやラケットの角度、フットワークがよく分かるような撮影角度は心がけています。今は、ソフトテニスをやっている人を前提とした内容ですが、需要も限られている感じがあるので、これからは初心者向けの技術企画やネタ動画をバランスを見ながら入れていきたいなと。
ーーネタ動画ですか!?
いわゆる『〇〇食べてみた』とかじゃないですよ(笑)。あくまでもソフトテニスを一つのツールとして、そこにカンボジアを掛け合わせていきたいなと。例えば『素振りをしていたはずなのに、突然飽きて止めてしまうカンボジア選手』みたいな、カンボジアで暮らす僕たちには日常的なあるあるを紹介しても面白いかなと。動画アイディアに関しては、
とは言え、いきなりネタ動画を発信しても、僕が何をしている人なのか、どんな人なのか分かってもらわないと意味がないので、もうしばらくは技術動画を続けてファンを増やしたいと思っています。最近は大学生がインターンで来てくれることもあるので、一緒に撮影したりしてコンテンツも単調にならないように心がけていますね。
うまく軌道に乗ってファンが増え、収益化のモデルができれば、ソフトテニスでの新しい取り組みにつなげられると思っています。
ソフトテニスにはポテンシャルがある!
ーーあゆタロウさんとコラボされたそうで。
ちょうど今、日本に滞在しているので、この機会に会うことにしたんです。僕ら同い年なんですよ。一緒に動画を撮影したのですが、あゆタロウくんは撮影時間がすごく短くて! ポイントを押さえて1時間くらいでささっと終了。キャリアの差もあるかとは思いますが、彼は見せ方もうまくて、僕なら1時間1本の動画も、彼なら3本の動画に分けられるんです。驚きましたね。
彼も、ポケットウィズさんもいろいろと考えを持っていて、新しい市場を作っている。話しているうちにあらためてソフトテニスにはポテンシャルがあると感じましたし、もっとコンテンツを増やして市場全体を盛り上げていかないといけないと感じましたね。ブログには限界があるので僕もYouTubeに力を入れて発信して、ソフトテニス界を盛り上げていきたいと思っています。
荻原雅斗のカンボジアあるある
④カンボジアにYouTuberは、あまりいない!
カンボジアではYouTubeは収益化されていないので、YouTuberはあまりいない。視聴する文化はもちろんあるが、ミュージックプレーヤー的な要素が強いのだとか。
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取材◎井口さくら 写真◎荻原雅斗氏提供