日本リーグの下位2チームと、日本実業団リーグの上位2チームによる総当たり戦の日本リーグ入替戦。女子は3勝で城山ホテル鹿児島が日本リーグ昇格を決め、2位のベストは日本リーグ残留を決めた。
監督も選手も“新人”。フレッシュな旋風を吹かせ勝利
2020年、鹿児島国体での活躍を見据える城山ホテル鹿児島が2016年以来、3年ぶりの日本リーグ参戦を決めた。
前回の入替戦では最下位に留まった城山ホテル鹿児島にとって、大きな山場は初日の太平洋工業との対戦。ベストを③-0で破ったあと、迎えた大一番はエースの齋藤ひなの/元村華楠が河浪佑/小林すみれにG1-④で敗れる苦しい出だしだったが、18歳の加奈乃佳が元気よく動き回り、1ゲームも落とさず三宮紗奈を退け、勝負をタイに戻した。
すると3番・大園優里/黒木夏穂がファイナルにもつれる苦しい打ち合いを制して、ウイニングポイントを奪取。2試合でひとつも黒星がつかなかったことで日本リーグ昇格を確信した城山ホテル鹿児島は、和になり涙で勝利を喜んだ。さらに翌日、川口市役所戦にも勝って1位通過を決めている。
元全日本チャンピオンで、昨年2月より城山ホテル鹿児島の指揮を執る徳森ひろみ監督は、「昨年、3人のベテランが抜けた代わりに、今年は10代の新人が3人入ってきました。監督も選手も“新生”で苦しいことばかりだったので、本当にうれしいです」と振り返る。
前回の日本リーグを経験しているキャプテン齋藤は、「みんなで絶対勝つと心をひとつにして、チーム力で勝つことができました」と胸を張った。
2位には日本リーグ最下位だったベストがランクイン。残留か、降格かが決まる最終戦の太平洋工業戦で、日本リーグで敗れたリベンジを果たすと、小杉悟志監督は「選手は厳しい戦いをよく勝ってくれた」と瞳を涙で潤ませた。
来季の日本リーグは、城山ホテル鹿児島は2回目、ベストは3回目の挑戦になる。
▼女子結果
1位:城山ホテル鹿児島(実業団リーグ1位) 3勝⇒日本リーグ昇格
2位:ベスト(日本リーグ8位) 2勝1敗⇒日本リーグ残留
3位:太平洋工業(日本リーグ7位) 1勝2敗⇒実業団リーグ降格
4位:川口市役所(実業団リーグ2位) 3敗⇒実業団リーグ残留
取材・文◎鈴木快美 写真◎矢野寿明
取材・文◎鈴木快美 写真◎矢野寿明