三重県伊勢市で開催されている「第30回都道府県対抗全日本中学生大会」は、競技2日目(最終日)の28日に男子団体戦と女子個人戦が行われた。県営サンアリーナと三重交通Gスポーツの杜伊勢体育館で行われた男子団体戦では、新潟県が5試合すべて②-0という文句なしの内容で、記念すべき初優勝を遂げた。
前日の個人戦ダブルスで3位入賞を果たした高橋拓己/上田泰大を筆頭に力のある選手をそろえた新潟は、序盤から勢いを感じさせる戦いぶりで順当に白星を重ねていった。強豪を連破し波に乗る山形との対戦となった準決勝では、1番の関根颯斗/源川大遥、2番の高橋/上田とも終始相手につけ入る隙を与えず、それぞれG④-1で快勝。全日本U-14メンバーを5人擁する優勝候補筆頭の埼玉を破って勝ち上がった岩手との決勝でも、1番の清水唯冬/坪井柊飛が先勝すると、大将対決となった2番で高橋/上田が橋場柊一郎/竹内遥音に攻め勝ち、歓喜の瞬間を迎えた。
今年の2年生世代は小学生時代に全小で2位に入っており、昨年の都道府県全中(3位)を経験しているメンバーも4人と、充実の布陣で今大会に臨んだ新潟。3ペア中2組はダブルフォワードもできる自在の戦いぶりで、インドアに慣れている雪国ならではの強みを存分に生かしたダイナミックなプレーが印象的だった。
チームを率いた石川俊太郎監督は、「まったく実感がありません」と正直な心境を口にした後、「今まで新潟県の男子は2位が最高で、女子は優勝していたので並べてよかったですし、子どもたちも全小の決勝で敗れた悔しさを晴らせたのではないかと思います」と初優勝の喜びを語った。
取材◎直江光信 写真◎井出秀人