【インハイ】優勝への3番勝負を制して日本一! 四位光太/松原幹(尽誠学園)「支えてくれた人を思い浮かべた」
男子団体戦:インターハイ2019◎7/25-8/1宮崎県・生目の杜運動公園テニスコート
7月25日(水)から8月1日(木)にかけて、ソフトテニスのインターハイが宮崎県宮﨑市の生目の杜運動公園テニスコートで開催されている。28日は男子団体戦が行われ、尽誠学園が10年ぶり3回目の優勝を飾った。
2面展開の3番勝負
学校としてだけでなく、千葉県勢としても初優勝を狙った木更津総合との決勝は2面展開で行われた。尽誠学園は2番の米川結翔/大辻伸彬が最初の勝利をつかんだものの、1番の白川雄己/石川峻伍がファイナルの末に競り負けて決着はつかず。優勝の行方は3番の四位光太/松原幹に託された。
G3ー2とした四位組は第6G、3-1としてマッチを握ったが、デュースに持ち込まれ、最後は突き放されてファイナルへ。そのファイナルも途中まで4-4で激しく競り合うという、手に汗握る展開となった。
それでも最後は執念のプレーで⑦-5として、母校に10年ぶりの歓喜をもたらした2人。喜びの涙と笑顔が入り混じった日本一のペアに試合後、話を聞いた。
「3年生のおかげで優勝できた」(四位)
――すごい決勝でしたね!
四位 いやもう、めっちゃ緊張しました(笑)。
――3番に回ってくると思っていましたか?
四位 白川/石川を信じていて、絶対に勝ってくれると思っていたんですけど、(前日の)個人戦で優勝して、団体戦はちょっと疲れが出ているのかなと思って。最後は3年生の松原さんと、3年生のために絶対に勝つしかないと思って、3年生のために頑張りました。
――第6Gでマッチを2回、逃してファイナルに持ち込まれました。どんなことをイメージしていましたか?
松原 自分の中では正直、焦りの方が強かったです。でも2年生の四位が落ち着いていて、「松原さん、集中です!」とか「楽しみましょう!」「頑張りましょう!」と言ってくれたのが、この試合の勝因だと思います。2人で楽しむしかない、自分たちを信じていこうと、四位と話し合っていました。緊張もしましたけど、楽しむことが一番だと思ってプレーしていました。
――3番に回ってきて、プレッシャーがかかっていましたか?
松原 自分は個人戦に出場できず、団体戦だけの起用だったので、そのぶん団体戦で、いままで支えてくれた先生、チームメイト、家族などを、最後は笑顔で帰らせたいと思っていました。プレッシャーもあったんですけど、自分を信じてやりました。
――春の選抜も優勝候補の一角でしたが、ベスト8敗退でした。その後にどんなことを積み上げてきましたか?
四位 めちゃくちゃ悔しかったです。優勝を期待されていましたが、スキが出てしまって…。でもインハイ前は毎日というくらいミーティングをして、3年生が中心になってくれました。試合に出ていない3年生が率先して動いてくれたので、3年生のおかげで優勝できたと思っています。
――松原選手は試合後、号泣していましたね。
松原 最後は、いままで支えてくださった方々を思い浮かべながら試合をしていました。まずは同級生と泣いて、最後は笑顔で写真を撮って終わりたかったので、頑張れました。
――森博朗監督には、どんなことを言われていましたか?
四位 チームとして「後衛は声と足」と言われています。とにかく、その2つを意識してやりました。あまりできなかったですけど、森先生を信じてやることができて、よかったです。
――出しきれましたか? 点数をつけるとしたら?
松原 自分が3年間やってきたことを100パーセント、すべて出しきれました。点数は…120点です!
四位 いや、そこは100点でいいんですよ!
松原 あ! 100点で!
――こんな感じのペアなんですね(笑)。
松原 いつもは違うペアでやっているので、公式戦で組むのは2回目、全国大会では初めてです。2日前の練習で組み始めましたが、最後に勝てて、2人の努力が実ったと思います。
四位 尽誠学園は誰と組んでも勝つ、やりきれと言われているので、やりきれました!
取材・文・写真◎石倉利英 写真◎井出秀人、川口洋邦(プレー)