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【全日本社会人】男女とも“暫定ペア”船水颯&中本、横山&大槻が頂点へ

この秋、日本代表として世界選手権に出場する二人

男子・船水颯はプロとして国内のダブルス戦に初参戦

 9月14、15日、『第47回全日本社会人ソフトテニス選手権大会』は山形県・山形市総合スポーツセンター、山形県総合運動公園、酒田市光ヶ丘テニスコートで行われ、男子は船水颯人/中本圭哉(ヨネックス/福井県庁)、女子は横山温香/大槻麗(東海市クラブ/ダンロップ)がペアとして初優勝を飾った。

 男女とも今回限りの暫定ペアだった。どちらにも本来のペアとは出場できない事情があるなかでの参戦で、船水/中本は「1回だけ、颯人に福井に来てもらって練習した」、横山/大槻は「まったく練習できなかった」という状況だった。しかし、それでも最後まで勝ち抜いたのは、個々のポテンシャルの高さゆえだろう。

 昨年の天皇杯1位&2位の船水/中本は、準々決勝で船水雄太/広岡宙、準決勝で丸中大明/長江光一と実力あるNTT西日本勢をG④-2で突破。どちらの対戦もスピーディーな展開で試合後、船水は「足が疲れました」と振り返っていたが、激しいボールの応酬に観客は興奮。さらに決勝で迎えた青木雅彦/臼井勇介(三菱電機)をテンポよく下すと、船水は、プロとして初めて参戦した国内ダブルス戦の勝利を喜んでいた。NTT西日本時代、村上雄人と優勝したことのある中本は、今回が4年ぶり3回目の頂点になる。

中本圭哉の父、どんぐり北広島の中本裕二監督も祝福

女子・横山&大槻は本人たちも驚きの優勝

お互いの良さを出しあえるところがすごい

 女子の王座に就いた横山と大槻もまた難敵を次々に下した。8強決めで昨年皇后杯2位、全日本実業団優勝の立役者、志牟田智美/泉谷朋香(東芝姫路)にG④-2で勝つと「ふっきれた」と、準々決勝で早川日向/芝崎百香(ナガセケンコー)、準決勝で大井樹来/菊地はづき(ヨネックス)と地力のあるペアに勝利。決勝では優勝候補の徳川愛実/黑木瑠璃華(ヨネックス)をもG④-1で下す圧巻の強さを見せつけた。

「信じられない。びっくりです」と口を揃えた2人。横山は5年ぶり3回目、大槻は2年ぶり2回目の優勝。2週間前に組むことが決まった急造ペアだっただけに、表彰式では2人の顔にひたすら笑顔が広がっていた。

大槻のペアがケガもあり、横山にお願いしたと言う。トップレベルの大槻(左)、横山だから、できた優勝だった

■最終結果
男子
優勝:船水颯人/中本圭哉(ヨネックス/福井県庁)
2位:青木雅彦/臼井勇介(三菱電機)
3位:丸中大明/長江光一(NTT西日本)、松本佳史/菅野創世(川口市役所)
女子
優勝:横山温香/大槻麗(東海市クラブ/ダンロップ)
2位:徳川愛実/黑木瑠璃華(ヨネックス)
3位:中川瑞貴/阿部悠梨(ナガセケンコー)、大井樹来/菊地はづき(ヨネックス)

取材・文◎鈴木快美 写真◎井出秀人

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