第74回国民体育大会『いきいき茨城ゆめ国体2019』のソフトテニス競技は10月1日、北茨城市磯原地区公園テニスコートで少年男子・女子の1日目を実施。男女とも準々決勝までを消化し、ベスト4が出そろった。
3番で意地の1G奪取
地元の茨城県は少年男女の初戦が隣のコートで同時に始まり、周囲には一際大きな声援が飛び交った。少年女子は昨年3位の京都府と対戦。1番ダブルスの田島瑞希/三浦さくら、2番シングルスの小林里帆とも奮闘及ばず0で敗れ、この時点で初戦敗退が決まった。
そんな中で意地を見せたのが、3番の金子怜/石井はるか。第1Gを取られた後の第2G、デュースにもつれ込んだゲームを⑥-4で取り、スタンドを大いに沸かせた。その後の3Gを奪われて1で敗れたものの、最後まで全力プレーを続けたチームには試合後、大きな拍手が送られた。
3年生後衛の金子と、試合当日の登録変更でメンバー入りした2年生前衛の石井。東洋大牛久高から国体メンバーに選ばれ、緊張の中で大舞台を終えた2人に試合後、話を聞いた。
「学校の仲間が応援してくれた」(石井)
――初戦が終わりました。緊張しましたか?
金子 はい。でも、ずっとこのコート(北茨城市磯原地区公園テニスコート)で練習していたので見慣れていたし、勝敗が決まった後の3番だったので、楽しむことと、地元のことを考えてプレーしました。
石井 緊張しましたが、これまでお世話になった指導者の方や、同じ学校の仲間が見に来てくれて、たくさん応援してくれていました。その姿を見て、頑張ろうと思って思いきりプレーしました。
――粘り強いプレーで第2Gを取りました。その後はどのようなプレーを意識しましたか?
金子 G1-1になった後にポンポンとゲームを取られてしまいました。つなぐボールを混ぜて、苦しい場面でも自分からミスをしないように、相手とラリーをしようと考えていました。
石井 試合の序盤で相手に逆を突かれることが多かった気がしたので、ちゃんとタイミングを取り、攻めるのか、守るのか、はっきりメリハリをつけてプレーしようと思っていました。
――地元ということで、スタンドには多くの人が詰めかけていました。
金子 完全に自分のプレーを出せたかというと、そうではなかったと思います。でも知っている人が後ろにたくさんいたので、みんなの声援を受けて勇気づけられました。家族も応援に来てくれていて、楽しくプレーできました。
――石井さんは2年生です。この経験を今後、どのように生かしていきたいですか?
石井 こういう大きな舞台に立てて、緊張もありましたけど、良いプレーもたくさんありました。良いところはそのまま伸ばし、ダメだったところ、反省点を改善していければと思います。
取材・文◎石倉利英 写真◎井出秀人、石倉利英