10月27日から中国の台州市で始まった世界選手権は大会3日目、男女ダブルスが行われた。女子は決勝戦で日本人対決が実現し、高橋乃綾/半谷美咲が林田リコ/島津佳那をファイナルで破り、金メダルを獲得した。
センターコートで行われた女子ダブルスの決勝戦。試合の主導権を握っていたのは林田/島津のほうだった。追いつかれたファイナルも5-1とリードして優勝をつかんだかに思われた。ただ、勝利目前から決めに行ってのミスが重なると、高橋/半谷に思いきったプレーも出た。高橋ペアは5-5と追いつくと、最後は半谷のスマッシュが決まり、大逆転で金メダルを手にした。
直前の全日本選手権でも対戦して、一方的に敗れたのは高橋ペア。ただ、ハードコートでの戦い方では一枚上だという自信もあったが、試合は終始追い掛ける展開になる。それでも最後は開き直った攻撃を出せた。
「先に引き離され、何かしないと打開できないと思った」と半谷が振り返った。代表予選会でも林田ペアの攻撃を読んだが、ラケットを弾かれたことがある。今回は相手コートに吸い込まれた。丁寧に、勝利を信じて戦ったのが勝因かもしれない。
「一つひとつ大切に戦うことができたからだと思います。いろいろな人に良い報告ができます」と高橋。自身は2年間で、団体、シングルス、ダブルスと金メダルを手にしたことになる。
丸中大明/長江光一、中本圭哉/鈴木琢巳が出場した男子は、準々決勝でともに中華台北ペアに敗れてメダル獲得はならなかった。ただ、日本と中華台北のダブルスフォワード対決は見応えもあり、多くの観客を引きつけた。
■女子ダブルス結果
高橋乃綾/半谷美咲
2回戦 ⑤-0 TINGHUY/MENGCHOUNG(カンボジア)
準々決勝⑤-0付暁晨/馬玥(中国)
準決勝 ⑤-1 ムン・ヘギョン/コ・ウンジ(韓国)
決勝 ⑤-4 林田リコ/島津佳那(日本)
林田リコ/島津佳那
2回戦 ⑤-0謝思琪/李沁芳(中国)
準々決勝⑤-1 イ・ジソン/ナ・ダソム(韓国)
準決勝 ⑤-0 郭千綺/鄭竹玲(中華台北)
決勝 4-⑤ 高橋乃綾/半谷美咲(日本)
■男子ダブルス結果
丸中大明/長江光一
2回戦 ⑤-1 S.MUHAMMAD/MUHAMMAD(パキスタン)
3回戦 ⑤-3 SAKAN/THANARIT(タイ)
準々決勝2-⑤ 陳宗彣/郭建群(中華台北)
中本圭哉/鈴木琢巳
1回戦 ⑤-0 FOJTIK ROMAN/VLK PETR(チェコ)
2回戦 ⑤-0 キム・ジョンユン/イ・ジソン(韓国)
準々決勝2-⑤ 余凱文/林韋傑(中華台北)
取材◎福田達 写真◎井出秀人