瞬発力を強化し、身体のキレを上げよう!
冬場に、負荷をかけたトレーニングに取り組めたでしょうか? これからは、冬場に上げた基礎筋力を維持しながら戦うことが大切です。
本来ならシーズンインであるこの時期にまず必要なのは、身体のキレを上げることです。寒い冬は身体が動かなくなっているので、暖かくなってきてから急に身体を動かそうとしてもギャップがあってうまくいきません。例えば、冬場には長距離走で基礎体力を上げることが多いですが、春になって急に試合に入ると、足を回すような長距離用の走り方になってしまう選手が多いです。そうならないために、シーズン直前にはダッシュ系など今回紹介するようなコートでの動きに特化したトレーニングで身体を切り替えていくことが大切です。中学生では6月の総体の頃にようやく身体のキレがよくなってきたというケースも見られますが、それでは遅いです。
テニスに必要なパワーは『力×速度』で表され、冬場に強化した基礎筋力=力、これから強化すべき瞬発力=速度です。掛け算なので、どちらかが上がればどんどん数値はアップしますから、冬場に思うようなトレーニングができなかった人も、まだ間に合います! これから頑張れば、必ずテニスに生きてきます。
【横方向の動きに生きる!】ラテラルスキップ(バックフット)
回数
サイドライン間2往復
やり方
①左足で立ち、左手を上げる。
②右方向にスキップスタート。右足を着地しながら右手と左足を引き上げる。
③左足で力強くスキップしながら、左手と右足を引き上げる。この繰り返しで進む。
ここに注意!
蹴る後ろ足をクロスして進むのは間違いです。
兼平トレーナーのアドバイス
左ストレート展開からクロスに中ロブを振られたときなどに使うステップです。フロントフットは自然にできる人が多いですが、バックフットはできない人が多いです。シングルスでは、フロントフットで打点に入りバックフットで戻るなどよく使いますし、バックフットはサイドステップの戻りの強化にもつながります。2つのステップは、意識してではなく自然と身体が動いて使い分けられるのが理想です。
熱中!ソフトテニス部48号(Amazonへのリンクはこちら)の「毎日やればテニスに生きる! 中学生のための身体づくり」では、このトレーニングを含む全8メニューを紹介。毎日できる簡単なトレーニングを掲載しています。ぜひご覧ください!