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上宮対決をウチマルが制す!【JAPAN GP 2020】

 加速する内本/丸山は、止められなかった。

 ソフトテニス界初の賞金大会「JAPAN GP2020」が12月20日、大阪府・江坂テニスセンター新館室内ハードコートで開催され、男子トップ8ペアが顔を合わせ、頂点を競い合った。

 組み合わせは抽選で決定。2019年天皇杯王者であり、ソフトテニス界を牽引する船水颯/上松と、初戦で当たったのは上宮中、高の盟友ペア・内本/丸山。1G目を0−3と先行されるも攻めの姿勢で⑥ー4と逆転し勢いに乗った内本/丸山は、G⑤ー0で勝利をものにする。

 続く準決勝は、村上/長江がハードコートに強いダブルフォワードで内本/丸山に対しG2ー0と先行するが、内本/丸山は2人の頭を超えるボールなどで応戦。徐々に村上/長江を攻略し主導権を取り返すと、最後はG⑤ー2で内本/丸山が押し切る。

 波に乗る戦いを見せる内本/丸山と、決勝で顔を合わせたのは上岡/広岡だった。

 こちらも上宮中・高出身で、2012年全中2015年インハイで、内本/丸山が3年、上岡/広岡が1年でともに全国制覇した先輩後輩同士、よく知った相手である。

 決勝は5G3セットマッチで実施。上げてよし、打ってよし、ときには前にも出られる両後衛が展開をつくり、見応えあるラリーが続くなか、内本が根強く打ち、丸山がよく動くなど、内本/丸山がベストパフォーマンスを披露。元ペアへの大きな信頼がともに強さを生み出すタフな展開だったが、内本/丸山がG③ー2、G③ー1で2セット連取し、記念すべき初の賞金大会王座に就いた。

上岡(左)はコロナで制限もあり、部活でなかなか練習をできないなか、この試合に臨むために大学のハードコートを借り、1週間ほど練習してきたという。広岡は1週間前まで日本リーグで7戦シングルスを務めたばかり。チームでのダブルスはダブルフォワードに取り組む機会が多く、雁行陣での前衛は久々。そんななかでの戦いぶりは見事だった

大会賞金200万はペアで100万ずつ分けるという。内本(右から2人目)は「車が欲しいですね」とはにかんだ。丸山(左から2人目)は現在、ナショナルメンバーではないが「自分がもう1度活躍して、また内本/丸山で国際大会などで組みたい気持ちになりました」とモチベーションアップ。両サイドは運営に尽力した軟庭堂・高井志保氏(左)とエースマネジメント・荻原雅斗氏(右)

決勝【5G3セットマッチ】

内本/丸山      ②ー0 上岡/広岡

第1セット
内本/丸山 G③ー2 上岡/広岡
         ⑦ー5
         ④ー0
           2ー④
           3ー⑤
           ⑦ー5
第2セット
内本/丸山 G③ー1 上岡/広岡
        ④ー1
        ⑤ー3
        1−④
           ④ー1

準決勝

内本/丸山 G⑤ー2 村上/長江
上岡/広岡 G⑤ー3 林田/柴田

第1対戦(準々決勝)

村上雄人/長江光一 G⑤ー1 中本圭哉/鈴木琢巳
(NTT西日本)                                                                     (福井県庁)
内本隆文/丸山海斗 G⑤ー0 船水颯人/上松俊貴
(NTT西日本/アキム)                                     (ヨネックス/早稲田大)
上岡俊介/広岡 宙 G⑤ー0 船水雄太/九島一馬
(同志社大/NTT西日本)                               (AAS Managemet/ミズノ)
林田和樹/柴田章平 G⑤ー3 増田健人/安藤圭祐
(ヨネックス)                                     (和歌山県庁/東邦ガス)

※なお、大会詳報・出場各選手の声、賞金大会開催が投じた一石などリポートは、1/27発売『ソフトテニス・マガジン3月号』に掲載予定。

 また、この対戦を撮影した毛受(めんじゅ)カメラマンは上宮高校出身(同志社大卒)のフォトグラファー。

取材◉深作友子(Tomoko FUKASAKU)、川村虎大(Kodai KAWAMURA)
写真◉毛受亮介(Ryosuke MENJU)
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