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【高校選抜・2日目】悔しさも充実感も味わった2年越しの夢舞台。高嶺心萌/平得倖菜(八重山)「今後の人生につなげていきたい」

2年連続の出場で、初めて選抜でプレーした八重山のメンバー。貴重な経験を積んだ

 昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となり、2年ぶりの開催となる全日本高校選抜大会。愛知県名古屋市の日本ガイシスポーツプラザで行なわれており、3月29日の2日目を終えて男女のベスト8が出そろった。

「浮足立ったまま、終わった感じ」

 2日目はシード校をはじめ、初日に試合がなかったチームが続々と登場。そのうちの一つ、八重山(沖縄)は2回戦で記念すべき『全国デビュー』を飾った。
 
 昨年、選抜初出場を決めていたものの、大会が中止に。インターハイ団体戦は出場したことがなく、初の全国大会となっていたはずが、思わぬ壁に阻まれたが、今年も出場を決め、2年越しに全国の舞台に立った。
 
 しかし、岡崎城西(愛知)との戦いは苦しい展開となった。1番の高嶺心萌/平得倖菜が0で敗れると、2番の加那原里奈/仲本こころも0で敗れ、一矢報いたかった3番の岡田茉里那/平得晶子も1で敗れて敗退。高嶺享史監督は「完全に浮き足立ったまま、終わった感じです。スイッチが入るのと、慣れるのが遅かった」と振り返った。

 選手たちも悔しさを隠せなかったが、一方で、あこがれの舞台に立った喜びをかみ締めてもいる。話を聞いた高嶺/平得ペアの言葉からも、充実感と今後への意欲が伝わってきた。

「もう一度、全国の舞台に」

――2年越しで実現した選抜でのプレーでした。

高峰 自分のプレーを出す前にやられてしまって、少し悔いが残っています。

平得 緊張なのか、よく分からないのですが、練習のときよりも打てなくて、焦ってしまいました。

――どんなプレーを見せようと練習してきましたか。

高嶺 はじける感じで元気良く、笑顔で、という自分たちのプレーをしたいと思っていました。岡崎城西対策では、カットを取る練習などをして、あとは自分のプレーを磨いてきました。

平得 後衛がすごく走ってくれるので、不意に来るサイドのボールへの守りを重点的に練習しました。ほかには、レシーブでカットが来るだろうと思っていたので、左カットも右カットも対策をしました。

――高嶺さんは1年生のときにインターハイの個人戦に出場しています。

高嶺 個人戦では前衛をやっています。当時は先輩と組んでいて、いまも加那原と組んでいるのですが、前衛のときは、後衛が打ってくれて、自分がスマッシュを決める感じです。でも自分が後衛になると打てなくなって、弱いところが出てしまうので、インハイに向けて、後衛としての力をつけていきたいです。

――インハイの団体戦初出場はチームの大きな目標です。実現するために、どんなところを高めていきたいですか。

平得 足が動いていないので、守備能力を高めるために、もっと足を動かせるようにしたいです。守るだけではないプレーができるように、精度を高めることも必要だと思います。

高嶺 新しく1年生も入ってきます。自分たちにとっては高校生活最後の大会なので、インハイでもう一度、全国の舞台に立ち、次こそは八重高(やえこう)らしいプレーを見せたいです。

――初めての日本ガイシスポーツプラザの印象は?

高嶺 みんなにとっての夢舞台だったので、負けた後も青いコートを足でグリグリやって(感触を味わって)いました(笑)。負けましたが、ここに来ることができるのは、全国の限られた高校生だけ。良い経験にして、ソフトテニスだけでなく、今後の人生につなげていきたいです!

苦戦を強いられながらも笑顔でプレーした高嶺

懸命のネットプレーを見せた前衛の平得

八重山にとっては2年越しの『初出場』だった

 

取材・文◎石倉利英 写真◎川口洋邦(試合)、石倉利英(集合)
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