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【第2回ミックスダブルス】急造ペア船水颯人/高橋乃綾が記念すべき王者に

コート内でお互いが幅広い動きを見せての勝利だった

 6月19、20日、愛媛県総合運動公園で第2回ミックスダブルス選手権が開催された。昨年、第1回大会が開催される予定も、新型コロナウイルスの影響で中止。今季は何とか開催できたが、その優勝ペアに与えられる予定だったアジア選手権の代表権は大会自体が延期になり消滅した。それでも、国内でミックスダブルスの日本一決定戦は初のことで、世界大会同様のハードコートで開催された。

 初日は朝まで雨が残り、インドア2面のみのスタートに。午後からは晴れ間ものぞき予選が本格的にスタートすると、一気に16強まで決めた。快晴の2日目は見所ある試合が続いたが、まず黒田奈穂子/内田理久(日体桜友会/NTT西日本)が決勝進出を決める。この山は男子前衛、女子後衛のペアが強さを見せて、内田と同じNTT西日本の広岡宙(片野理音・東京女子体育大/)、林大喜(小林愛美・東京女子体育大/)らを破った。

 一方、船水颯人/髙橋乃綾(稲門クラブ/どんぐり北広島)はドロー発表時では違うペアだったが、急きょ打診されて、船水颯人が合流して実現した。準々決勝で内本隆文/?田澪奈(NTT西日本/東京女子体育大)、準決勝で上岡俊介/石井友梨(同志社大/ワタキューセイモア)と後衛同士が激しく打ち合う長い試合を制しての決勝進出だった。

 決勝戦は経験値が勝った。優勝した船水/髙橋は国際大会でミックスダブルスを意識しているペアではないが、ハードコートでの戦い方などで差を見せて、G④―0で頂点へ。

「後衛と後衛で組むことがなかったので未知でした。相手にすれば何をしてくるのか分からないのが良かったと思います。カバーしてくれるのが大きかった」と高橋。船水颯人は「(高橋が)よく耐えてくれて、少ないチャンスも生かせました。プラスのことも多かった」と振り返った。

 敗れた内田は「(黒田が)後衛並みに打ち込んでくれたので、普段のイメージでできたのが大きかった」と話せば、黒田はこう振り返った。「どこでもフォローしてくれるので、打ちたいところに打っていたイメージ。決勝戦は少し甘いところにいってしまいました」

 初のミックス日本一決定戦は、選手たちの新しい一面も引き出してくれたようだ。

可能なら来年も組みたいと話すように、伸びしろを感じさせたペア

取材◎福田達 写真◎石井愛子

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