【三重とこわか大会2021・初日男子】少年成年ともに地元三重が躍動。初戦から船水兄弟対決実現!
三重とこわかソフトテニス大会◎10/23,24 三重県鈴鹿市・三重交通G スポーツの杜 鈴鹿庭球場
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三重とこわか国体の代替大会が10月23日から三重交通Gスポーツの杜鈴鹿庭球場で始まった。初日は予選リーグをすべて終えて、24日に行われる決勝トーナメントへの出場都道府県が出揃った。
異様な空気に包まれていた。成年男子は、“兄弟対決”で幕が上がった。予選リーグ1回戦の地元・三重と青森の試合は、船水颯人/内田理久(三重)対船水雄太/渡邊祐幸(青森)から始まった。兄は故郷の青森県で、弟は三重県でそれぞれ出場。無観客にも関わらず、コート付近には両者の戦いを見ようと多くの人が集まっていた。
序盤は終始、弟・船水颯/内田ペースだったが、流れが変わったのがG3-1になったときだ。船水雄は「2本離れないように」と意識し、必死に食らいつく。追い風では、高い打点で先に攻め、ファイナルゲームの末逆転勝利。試合後、船水雄は「風があってやることがはっきりすることができた」と語った。
最強の布陣を組んだ三重は、初戦で大エース・船水颯/内田が黒星の苦しいスタートとなったが、チーム力で持ち返した。シングルスの上松俊貴がG④-0で下し、3番・橋本旭陽/村上雄人も水木瑠/小田桐崇康(青森)を0で下した。次戦の福井戦では、船水颯、内田も挽回。福井を③ー0で下し、決勝トーナメント進出を決めた。シングルス、ダブルスともに勝利した上松は「いい形で戦い抜けた」と安堵の表情だった。
他にもNTT西日本擁する広島や、プロ宣言をした上岡俊介らが所属する和歌山などが順当にトーナメント進出を決めている。今年三重から出場をしている船水颯人は、トーナメントに向け「ここまで三重の方々に自分の競技のサポートを含め、たくさんお世話になってきた。自分ではなく、三重のために。三重に呼んで良かったと思ってもらえるような大会にしていきたい」と、意気込んだ。
少年・三重は予選で奈良を破り2日目へ
少年男子では、地元・三重と、インターハイ覇者の尽誠学園単独チームの香川が力を見せた。三重は初戦から高田商業単独チームの奈良との対戦。仲川晴智/板桝慶大(三重)が武市大輝/上通弘夢(奈良)にG2ー④で競り負けるも、シングルスに出たインハイ個人戦王者の近藤拓空が相手を前後に動かし、ゲームを支配。森川亮介とのファイナルゲームを制した。近藤は、「国体が中止になって進路とかばかりが気になっていましたが、代替大会ができて、感謝したいです。チームのことを信じて、楽しんだ上で優勝という結果が出たらうれしい」と明日を見据える。
陽が落ちて、最後にトーナメント進出を決めたのが尽誠学園。勝利の立役者は、初出場の“ルーキー”だった。「緊張しました」と語る野本凌生は群馬県高崎市出身の1年生。元々はシングルスの補欠でメンバー入りしたが、1試合目が終わった時に、塩田孝一総監督から「準備しておけ」と伝えられた。「え?って思いました」と笑ったが、秋田の初戦で岩﨑絢哉/上田泰大がまさかの敗戦。黒坂卓矢がシングルスで勝利し、岩田皓平とともに三番勝負を任された。
序盤は相手のボールにタイミングが合わなかったが、終盤につれて調子も上向きに。ボールを誘いながら、徐々にコースを潰していき、佐々木章斗/小松怜空をG④-1で下した。起用した塩田総監督は「本当は1番、2番で勝って経験を積ませるつもりやったんだけどね……」と苦笑いするも、「良い経験になった。よくやってくれたと思う」と野本をたたえた。
とこわか国体は中止になったが、大会が中止になる中で、国体と同様の盛り上がりを見せている今大会。成年は圧倒的な戦力を揃え、少年もインターハイ個人戦制覇と盤石な体制で、地元優勝を狙う三重に立ち向かうのはどの都道府県か。明日、日本一が決定する。
■最終日の組み合わせ
▼少年男子
三重県-佐賀県
宮崎県-宮城県
千葉県-石川県
埼玉県-香川県
▼成年男子
広島県-BYE
三重県-奈良県
和歌山県-石川県
香川県-東京都