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2021.10.24

【三重とこわか大会2021・最終日】3番勝負3連勝で『5連覇』の原動力に! 少年女子・東京都の竹和凛/左近知美「最高の景色を見たいという思いしかなかった」

三重とこわかソフトテニス大会2021◎10/23,24 三重県鈴鹿市・三重交通G スポーツの杜 鈴鹿庭球場

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圧巻の勝負強さを発揮した竹和(左)/左近が日本一の笑顔!

 中止となった三重国体の代替大会として10月23日から開催されていた、三重とこわかソフトテニス大会2021。少年男子が24都道府県、成年男子が21都道府県、少年女子と成年女子は14都道府県の選抜チームが参加し、23日の予選リーグを経て、24日の決勝トーナメントで各クラスの王者が決まった。

2年ぶりのタイトル獲得

 少年女子を制したのは、文大杉並高単独の東京都。2019年まで同様の単独編成で国体4連覇を達成しており、2年越しの『5連覇』を成し遂げた。決勝トーナメントは厳しい戦いの連続だったものの、競り合いの中で強さを発揮したのが竹和凛/左近知美。準々決勝から3試合連続で3番勝負を制し、優勝の原動力となった。

 決勝で対戦した和歌山県を単独で編成している和歌山信愛高は、今年の高校選抜とインターハイ団体戦の準々決勝で対戦して敗れている相手。文大杉並高は2019年までインターハイ個人戦で同一校4連覇を達成しており、昨年の中止を経て、今年は2年越しの5連覇が懸かっていたが、いずれのペアも敗れてタイトルを防衛できなかった。

 しかし、今大会でまとめて悔しさを晴らし、2年ぶりの『日本一』に。タイトルを取れず、苦しい時代を過ごしたチームをキャプテンとして引っ張った左近と、同期として戦いをともにしてきた竹和に試合後、話を聞いた。

「結果で恩返しができてうれしい」

――2年越しの『5連覇』を達成しました!

左近 いままで苦しい思い、悔しい思いしかしてこなかったので、こうやって戦えることが本当にうれしくて、この大会を用意してくださった皆さんへの感謝の気持ちがありました。それに、自分たち3年生が文大として戦えるのは今回が最後なので、いままでやってきたことを信じて、この仲間と、武元(望美)先生はじめ先生方と、最高の景色を見たいという思いしかなかったです。そのために、みんなで楽しむことをテーマにしたので、怖いものがなかったのがよかったと思います。

竹和 決勝で対戦した和歌山県(和歌山信愛高)には高校選抜とインターハイで、どちらも4強決めで負けてしまいました。その相手と最後に、日本一を懸けた決勝の舞台で戦うことができるのがうれしかったです。この大会を開催していただけたことにも、すごく感謝しています。これまで結果で恩返ししたい思いが強かったですが、できずに悔いが残っていました。でも最後に武元先生をはじめ、支えてくださった方々に結果で恩返しができてうれしいです。

――長らくタイトルを取ることができませんでした。

左近 自分はチームのキャプテンとしてやってきましたが、高校選抜とインターハイの団体戦で敗れ、インターハイでは個人戦の連覇も途切れさせてしまいました。申し訳なかったし、文大はこんなもんなんだと思われたくなかった。最後に、文大は強いんだという意地を見せることができてよかったです。この大会に懸ける思いは、誰よりも強かった自信があります。

竹和 ここにいる3年生は4人ですが、全部で9人います。受験の準備で忙しい3年生も、それぞれの立場で自分の役割を全うしてくれました。それがあったから自分たちはソフトテニスに懸けることができたし、みんなで輝こうと、まとまることができていたと思います。

――今回のメンバーには下級生も多く含まれていました。

左近 自分が1年生のときに(インターハイ個人戦と国体で)日本一の景色を先輩たちに見せてもらって、そこから日本一を取れていませんでした。1、2年生に『日本一って、こんなに素晴らしいんだよ』と見せてあげたい気持ちが強かったです。

竹和 みんなが日本一という目標を持っているから、意見がぶつかることも多かったですけど、毎回ミーティングを開き、もう一度、日本一に向けて頑張ろう、この大会は高校選抜とインターハイ以上にみんなで頑張ろうと思ってやってきました。2年生も1年生も、3年生が最後の大会だと分かってくれていて、みんなが3年生のためにやってくれたから、自分たちも頑張ろうという気持ちになれました。それがチームとしての良い雰囲気につながっていたと思います。

――文大杉並、最高ですね!

左近・竹和 最高です!

左打ちから繰り出す多彩なストロークが光った竹和

躍動感あふれるネットプレーを見せた左近

ベンチやサポートのメンバーも含め、チーム一丸で戦った

武元監督はベンチに戻ってきた左近と抱き合って喜ぶ

■最終日の結果
▼少年女子
決勝
東京都 ②-1 和歌山

準決勝
東京都  ②-1 三重県
和歌山県 ②-1 宮城県

準々決勝
東京都 ②-1 鹿児島県
千葉県 0-② 三重県
京都府 0-② 和歌山県
福岡県 0-② 宮城県

成年女子はワタキューセイモアの京都府が優勝。団体戦の強さをこの大会でも披露した

▼成年女子
決勝
岡山県 1-② 京都府

準決勝
和歌山県 1-② 岡山県
京都府  ②-0 東京都

準々決勝
和歌山県 ②-0 福岡県
千葉県  1-② 岡山県
京都府  ②-1 新潟県
東京都  ②-0 福井県

取材・文◉石倉利英 写真◉松村真行