1回戦で、昨年のハイジャパ女子シングルスを制した濱島怜奈(國學院大)と対戦した、須磨学園高の2年生・前田梨緒。いきなりの強敵との対戦にも「G3−0となってからも、終盤で巻き返してくることがあると思った。何をしてくるか分からないので、気を抜かずに最後までやろうと思っていました」(前田)と、G④−1で勝利。その後も大学生などとの連戦を勝ち抜いて、高校生では唯一の16強入りを果たした。
2日目の初戦となった8本決めでは、優勝候補の一人・半谷美咲(どんぐり北広島)と対戦。「やっぱりレベルが違うなと。半谷さんはシングルスのコートの使い方とかが上手でした」と0で敗れたが、試合後には半谷にアドバイスをもらいに行くなど向上心も伺えた。「半谷さんはツイストやカットなど長短も使い分けていた。そこの対応力をつけたらもっとよくなると言われました。シングルスはコートが広いので、相手がどこにいるかを考えてプレーするなど配球の楽しさがあります」(前田)
大舞台での強敵との連戦は、本人にとっても自信となったはずだ。今後の目標を尋ねると前田は「夏は体力と簡単にミスをしない安定感が必要になると思います。何をされても対応できる力をつけてインターハイでは個人と団体で優勝したい」と力強く話した。
取材・文◎吉井信行 写真◎川口洋邦