ソフトテニスのインターハイ、今年は男女とも愛媛県今治市の今治スポーツパークテニスコートで開催される。7月31日は女子団体戦が行われ、和歌山信愛が日本一に輝いた。
4戦全勝で優勝に貢献
屋根のないコートでの試合が午前中に強い雨の影響で1時間30分の中断を余儀なくされ、その後は小雨が降ったり、強い日差しが照りつけたりと天候が目まぐるしく変わった最終日。今年のインターハイ女子のフィナーレを飾る団体戦決勝の舞台に勝ち上がったのは、7年ぶり5回目の優勝を狙う和歌山信愛(和歌山)と、中止となった2020年大会を挟んで3大会連続の決勝進出で、3回目の優勝を目指す三重高(三重)だった。
この日は準々決勝から3面展開となり、決勝も3試合が同時にスタートした。最初の勝利をつかんだのは、キャプテンの江口咲礼紗と、筒井萌水のペア。黒田玲那/澤井萌々子と対戦し、一進一退の攻防から終盤に突き放してG④-2で勝利した。和歌山信愛が続けて浦山皐/辻ひなのペアが勝利し、歓喜の瞬間を迎えた。
江口/筒井は昨年も団体戦のメンバーに入っており、初登場となった東北(宮城)との準決勝で三番勝負に臨んだが、力を発揮できずに0で敗戦。今年は京都光華(京都)との準決勝で、敗れればチームが敗退という状況で計5回のマッチを握られるなど追い込まれたものの、見事にまくって勝ち抜きに貢献し、昨年の雪辱を果たした。途中で打ち切りとなった準々決勝を除いて4戦全勝と力を発揮し、日本一の涙のち笑顔の2人に話を聞いた。
「私たちは恵まれている」
――優勝の瞬間から少し時間がたって、現在の心境は?
江口 少し落ち着いてきました。優勝が決まった瞬間は、うれしいのひと言しかなかったです。
筒井 信じられないです。去年は自分たちが3番で負けてしまい、今年こそは、という思いがあったので、優勝できてよかったです。
――準決勝は苦しい展開を強いられました。
江口 負けてしまうかも、と思っていました。でも去年の失敗を思い出して、ラケットを振りきって終わろうと思ったら相手がミスをしてくれたので、ラッキーでした。
筒井 江口が振りきって、走ってくれたので、私は自分のできることをやろうという思いでプレーしました。中山陽司監督に「負けてきてもいから」と言われていたので、思いきってやることができました。
――江口さんはキャプテンとしてチームを引っ張っていく上で、どんなことを意識しましたか?
江口 最上級生としての、キャプテンとしての任務を果たして、後輩につなげていきたいと思っていました。朝練習をしたり、自分の中で良いイメージを持ってプレーしたり、ずっとこの日のためにやってきました。
――優勝が決まった後、準決勝で下した京都光華のメンバーから祝福されていましたね。
江口 そういう仲間がいてくれること、新型コロナウイルスの影響がある中でインターハイを開催してくれること。私たちは恵まれていると思います。
――7年ぶりの日本一です!
江口 最高ですね!
筒井 ありがとうございます!