2022年四国インターハイは愛媛県今治市の市営スポーツパークテニスコートで開催されている。大会はすでに女子個人戦、団体戦を終えて、8月2日から男子個人戦が始まり、3日には4回戦の32本決めから始まった。
2日目に勝ち残ったペアだけに、序盤からファイナルなど接戦が数多く見られた。ベスト8に尽誠学園と東北が2組ずつ残る中、準決勝には塚本星弥/渡部海友(岡崎城西)、野口快/菊山太陽(高田商業)、浅見竣一朗/初鹿暁哉(東北)、中川雄太/宮田智友(尽誠学園)が進出。そして決勝には、野口/菊山、浅見/初鹿がコマを進めた。
決勝は、先に行われた西日本選手権3位の野口/菊山、東日本選手権2位の浅見/初鹿の戦いだけに好勝負が予想された。レシーブゲームから入った浅見/初鹿はレシーブで仕掛け、G0-2とゲームを先行した。しかし、「耐えて我慢する」(野口/菊山)テニスで、高田商業ペアは1本1本を確実に返球していく中で、野口が長さ、角度、高さのメリハリをつけてゲームメイクし、菊山の決定打につなげる。自分たちのいつものリズムに変え、一気に4ゲームを連取。鮮やかな逆転劇で、インハイ個人のタイトルを手中にした。
「僕らの2学年上の先輩たちは、インターハイがなく、悔しい思いで卒業していったんです。それを見ていた僕らは、それを背負って戦うべきだと思って臨みました」(野口)
「先輩たちの分まで、『インハイで優勝しよう』と思って戦い、その結果、優勝できたことがうれしいです」(菊山)
常勝・高田商業にとっても、2018年インハイ団体・個人優勝以来、インハイでの日本一の座につくことはなかった。「野口/菊山が、『日本一』から遠ざかっていた高田商業に、(全国優勝を)持ち帰ってくれた」と越智敏晃監督。
野口/菊山は、皆の思いを背負って「日本一」を目指し、見事に栄光を手にした。大将ペアがチームの士気を最高潮に高め、高田商業は、最大の目標である団体に挑む――。
★決勝
野口快/菊山太陽 ④-2 浅見竣一朗/初鹿暁哉
(高田商業) (東北)
★準決勝
野口快/菊山太陽 ④-0 塚本星弥/渡部海友
(高田商業) (岡崎城西)
浅見竣一朗/初鹿暁哉 ④-2 中川雄太/宮田智友
(東北) (尽誠学園)
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