ブロック大会を勝ち上がった精鋭たちが中学日本一の座を争う「第53回全国中学校ソフトテニス大会(全中)」が、8月19日に北海道旭川市の花咲スポーツ公園テニスコートで開幕した。2日目の20日には男女個人戦の準々決勝から決勝までが行われ、今年度のチャンピオンペアが決定した。
実績ある実力者が上位に勝ち進む中、男子の頂点に立ったのは第1シードの水木洸/松田拳弥(青森・尾上)。準決勝で関東大会優勝の青木晴弥/竹之内琉汰(埼玉・上青木)にG④-0で快勝すると、決勝では強敵を連破し勢いに乗る常味真人/鳴海志優(群馬・荒砥)と対戦した。G2-3で迎えた第6ゲームでマッチポイントを4度握られる苦しい戦いを強いられた水木/松田だったが、ここを踏みとどまってイーブンに戻すと、ファイナルでは3-6と先行されたところから驚異的な粘りと集中力を発揮。会場がどよめくようなスーパーショットを連発して3本のマッチをしのぎ、6-6と追いつくと、流れは完全に水木/松田へ。最終的には5連続ポイントで一気に押しきり、劇的な逆転優勝を果たした。
●女子も総合力の勝利
昨年の全中覇者で今季も大本命と目されていた前川愛生/中谷ももこ(兵庫・浜の宮)が近畿大会で敗れ、混戦を予想する声が多かった女子は、こちらも第1シードの平尾叶/竹田羽花(大阪・昇陽)が頂点に立った。ベスト8で地元の義達心陽/佐々木南帆(北海道・緑陽)をG④-1で退けると、準決勝では同じ昇陽の塚本彩和/池田つばきにG④-0と快勝。決勝では山梨県勢として初の決勝進出を果たした天野莉子/仙澤叶夢(山梨・押原)との雁行陣対決をG④-2で制し、日本一の栄冠を手にした。精度の高いスキルと緻密なゲームメイク力をいかんなく発揮し、ペアとしての総合力でつかみとった優勝だった。
またこの日の午後には男女団体戦の1、2回戦も行われ、それぞれベスト8が出そろった。大会最終日の8月21日には準々決勝から決勝までが実施され、今年度の男女の団体王者が決定する。