北海道旭川市で開催された第53回全国中学校大会は、最終日の8月21日に団体戦の準々決勝から決勝までが行われた。全国のブロック大会を勝ち上がった男女25チームずつによって争われたトーナメントは、男子が上青木(埼玉)、女子は昇陽(大阪)が優勝を果たした。
時折激しい雨も降った前日とは一転して、朝から強い日差しが照りつける中での戦いとなった大会3日目。前評判の高かった実力校が4強を占めた男子では、まず上青木が②-0で明徳義塾(高知)を破り、決勝進出を決める。もう一方の準決勝では、取手第一(茨城)が前年度王者の清明学園(東京)にマッチポイントを握られたところから劇的な逆転勝ちを収め、次戦へコマを進めた。
迎えた決勝は、取手第一がエースの大門登馬/白川隼平を3番に置いて挑む中、上青木は1番の青木晴弥/竹之内琉汰がG④-0で先勝。さらに隣のコートでも木原祐翔/五十畑暁斗が、高嶋雅弥/本間優作を相手に一進一退の熱戦を展開する。最後は勢いで上回ってG④-2で攻めきり、1、2番で勝負を決めて頂点へ駆け上がった。
●昇陽が個人・団体の2冠を獲得
同じく実績ある強豪が上位に勝ち進んだ女子では、個人戦の優勝ペアと3位ペアを擁し、優勝候補の最右翼と目されていた昇陽の総合力が光った。準々決勝で前年度優勝の松山(埼玉)、準決勝では中国大会を制した伝統校の就実(岡山)とぶつかる厳しいドローだったが、いずれも3番で個人戦Vの平尾叶/竹田羽花が白星を挙げ、優勝に王手をかける。
決勝では、こちらも高いチーム力を披露し全試合ストレート勝ちを収めてきた朝日丘(愛知)と対戦。2面展開でいずれもファイナルにもつれ込む激闘となったが、塚本彩和/池田つばきが田上深央里/浦野はづき、野間結菜/越野みずきが塚本七海/赤星紗那をそれぞれ⑦-3で振りきり、歓喜の瞬間を迎えた。
上青木は決勝で清明学園に敗れた関東大会から短期間でステップアップを遂げ、初の全中タイトルを獲得。昇陽は昨年準優勝の悔しさを晴らし、2019年の第50回大会以来3大会ぶり(2020年度はコロナ禍により中止)の優勝で個人、団体の2冠達成となった。