3年ぶりの開催となった第77回天皇賜杯・皇后賜杯全日本選手権大会が10月21日に香川県総合運動公園テニス場、高松市亀水運動センター庭球場にて始まり、各大会の上位進出ペアが男子は187ペア、女子は167ペアがエントリー。23日には最終日を迎え、男子は3大会連続で船水颯人/上松俊貴(稲門クラブ/NTT西日本)が頂点に立った。
決勝のカードは船水/上松VS上岡俊介/丸山海斗(Up Rise)。船水/上松は準々決勝で米川結翔/池口季将(明治大)にマッチ2本を握られながら逆転勝ちを見せ、準決勝ではともに天皇杯Vの経験のある村上雄人/長江光一(NTT西日本)を3で倒し、決勝進出を決めた。一方、上岡/丸山は、準決勝で全日本社会人Vの内本隆文/内田理久(NTT西日本)に1で快勝し、初の決勝へ。ちなみに、周知のことだが上岡/丸山、内本は上宮高出身で、内本と丸山は元ペアだ。
準決勝で内本/内田を一気にたたみかけた上岡/丸山に対し、船水/上松は「準決勝でゴリゴリに打ち合っていたので、その土俵には合わせず、僕らの土俵に乗せて」(上松)、上岡組の勢いあるテニスを封じ、G⑤―0で制す。
船水/上松は、今大会は2連覇後にコロナで2年間、大会が中止となったが、3大会連続という「記録への挑戦」を胸に、向かっていく相手をはねのけ、王者の座を譲らなかった。
取材・文◎八木陽子 写真◎牛島寿人