日本を代表する男女8ペアの選手が集結し、第63回ルーセントカップ全日本大会（東京インドア）が開催され、熱戦が繰り広げられた。今年も連盟・主催者推薦枠として、昨年夏のインターハイ個人戦を制した男女それぞれのペアが出場した。彼らが、国内トップレベルと対戦し感じたことと、全国の中学生へ向けてメッセージをもらった。1回目は野口快選手（高田商業）。
――大会を振り返ってください。
結果的には結構緊張していたと思います。インドアの大会というのはプレー環境や観客席にたくさんの方々がいたりとかは今までも経験していますが、今回はそういうことではなく、相手が高校生ではなく初戦から最後まで、トップレベルの方々との対戦で、とにかく気が抜けませんでした。技術的には、タイミングを外されたり、テンポの作り方などインドアで戦う上での戦術面でのスキルがかなり違うなと感じました。
――印象に残った試合はありますか。
相手というよりは、やはり初戦の入り方ですね。自分の場合水木（瑠）／荒木（駿）戦でしたが、この環境の中で、初戦から１球１打の配球や、対戦が進めば進むほど、プレーのすべてに、自分たちに対して考えられた戦術があることを感じました。
――普段から身体の調子を確認しているとのことですが、具体的には。
例えば、朝起きた時に身体のどこかに痛みや張りを感じていないか？とか、もし違和感があったら、その日のアップでは、そこを念入りにストレッチするなど、ちょっとした体調の変化に対処しながらやることを習慣づけています。
――中学生へのメッセージを。
自分の人生なので、何事もただ闇雲に頑張るのではなく、自分の得意なことを明確に持って頑張るというのが大事だと思います。そして何より自分の周囲の方々への「感謝の気持ち」を忘れずに。
今回も時折見せる高校生離れしたプレーの数々で、会場を沸かせていたが、人間的にもプロスポーツ選手並みの意識の高さを感じるコメントを語っていた。凛としたその眼差しは、すでに未来の日本代表に向けられていると感じた。