４回目を迎える全日本ミックスダブルス選手権が熊本市で開催された。決勝には、長谷川憂華／広岡宙（神戸松蔭女子学院大／ＮＴＴ西日本）と、丸中大明／前田梨緒（ＮＴＴ西日本／須磨学園高）が進出。ファイナルの末に、長谷川／広岡が初の全日本タイトルを獲得した。

　決勝には、左のヤマから準々決勝で第１シードの高橋乃綾／船水颯人（どんぐり北広島／稲門クラブ）を、準決勝で米川結翔／青松淑佳の明治大学ペアを撃破した丸中大明／前田梨緒が駒を進めた。右のヤマからは準々決勝で早川日向／松本倫旺（ナガセケンコー／東京ガス）を、準決勝で前回２位の貝瀬ほのか／高月拓磨（ヨネックス）をファイナルで撃破した長谷川憂華／広岡宙が進出。

　決勝へ勝ち上がってきた２ペアは、互いにＮＴＴ西日本の男子選手が要所でのポーチやフォローでカバーし、若手女子選手に伸び伸びとストロークを打たせ、混戦の中を勝ち上がってきた。決勝は長谷川／広岡が先にＧ３－１でリードを見せたが、第５、第６ゲームでは高校生の前田の武器である流しのボールを生かし、丸中がスマッシュなどを決め、ファイナルへ。
追いつかれた長谷川／広岡だったが、ファイナルでは広岡のサービス＆ボレーや長谷川の絶妙なタイミングでのストレートパスなどでポイントを重ね、長谷川／広岡が⑧―６で競り合いを制した。

「前回大会も組んで２回目の今大会。プレー以上に広岡さんの声がけのおかげで打ちたいところに打てました」と長谷川。「長谷川は伸び伸び打ってくれれば、なかなか止められないボールを打つので、あとは僕がフォローするからと話していました」と広岡。互いの実力を掛け算にし、前回以上に信頼関係を築いて初の全日本タイトルを獲得した。

前回８強のカベを破って、頂点に立った長谷川／広岡

日本代表も経験している丸中、球持ちよく相手を苦しめた前田。ぶっつけ本番的ではあったが、高校生前田の持ち味を経験豊富な丸中が理解し、決勝まで力強くけん引した