7月23日(日)から7月29日(土)にかけて、ソフトテニスのインターハイが北海道苫小牧市の緑ヶ丘公園庭球場で開催されている。男子団体が行われた25日、コロナで開催が中止となった20年をはさんで3大会連続で優勝を飾っていた尽誠学園が、決勝で東北を②―0で倒して4大会連続での優勝を成し遂げた。なお、27日から女子の個人戦が始まる。
2面展開で行われた準決勝。尽誠学園は三重と激突し、第2試合を前日の個人優勝を果たした坂口生磨/野本凌生で先勝するが、第3試合は三重の伊藤凜/板舛慶大が勝利し、1-1となる。ここで勝負の行方は、ファイナルまで競り合っていた第1試合に託された。第1試合のファイナル、尽誠学園の藤﨑広大/小山寛晴は三重の若林宝来/中内謙秀に4-6でマッチを握られながらも辛抱し、⑨―7で勝利。土俵際まで追い詰められながら、4大会連続の決勝へコマを進めた。
一方のヤマからは、ここ2シーズン、準決勝のカベを破れず、選抜、インハイ、国体と3位が続いていた東北が念願の決勝へ。準決勝の相手は今春の選抜・準決勝でも敗れた高田商業だった。第1試合で前日の個人戦で準優勝を飾った根岸澪紋/中尾彦斗が、第2試合は並行陣の齋藤玲壱/國松樹人がともにG④―0で勝利し、リベンジを果たす。
決勝は両校ともに第1試合、第2試合ともに準決勝と同じオーダーとなった。準決勝の苦境からはい上がってきた尽誠学園だったが、決勝では一気に畳みかけた。第2試合を坂口/野本が、前に詰めてダブルフォワードの陣形もとる齋藤/國松に対し、コースを突いてG④―0で先勝。第1試合は、昨日の個人準決勝と同じカードとなり、根岸/中尾に対し、前日はダブルフォワードで応戦する比率の高かった藤﨑/小山が、団体では「雁行陣の比率を増やした」(小山)。序盤はG1-1と取り合ったが、その後は藤﨑/小山が3ゲーム連取し、4大会連続のインハイ制覇を決めた。
昨シーズン、春夏日本一を達成した先輩たちはタレント揃いの集団だったが、今季の尽誠学園は、先輩たちとの戦力の差を痛感しつつも、自分たちは挑戦者として常に高みを目指していくと話していた。「先輩たちの大きな背中を見てきました。その目標と同等か、それを越えるためにこれまで取り組んできました」と野本。ものすごく大きかった先輩たちの背中を追ううちに、いつしか自分たちも力を蓄えていった。
春の選抜での優勝時よりも、さらにたくましく精悍な顔つきに変わった尽誠学園の選手たち。2023年、先輩たちの背中を目標にした選手たちは選抜とインハイ個人団体2冠を達成。そして、先輩たちから託されたインハイ団体4大会連続優勝をもやり遂げた。