10月3日から、中国・杭州市で開催されているアジア競技大会(10月3日~7日)、大会2日目は国別対抗の準決勝と決勝が行われた。日本は男女ともに前日の予選リーグを全勝し、トップで通過。この日の準決勝では男女それぞれ韓国を相手に②―0で撃破して、決勝進出を決めた。
▼女子
女子決勝、準決勝・韓国戦のトップに出てファイナル勝ちした高橋乃綾/渡邉絵美菜が登場。中華台北の郭/羅と対戦し、G4-2から追い上げられファイナルにもつれた。しかし、ファイナルの1ポイント目で高橋のスマッシュ連打や、高橋のツイストから渡邉がボレーを決めるなど、ファイナルゲームも優勢に進め、⑦―3で大きな白星を挙げた。続くシングルスでは、尾上胡桃が中華台北の鄭竹玲とがっぷり四つに組んで対抗したものの、あとのない中華台北は大黒柱がG④―2で三番勝負につなげる。
頂上決戦の最終戦、日本は序盤、志牟田智美/久保晴華が台北の黄/徐にG0-3とリードを奪われた。だが、ここから志牟田/久保のふたりは反撃ののろしを上げる。「中ロブで生き返った」という志牟田の言葉どおり、その中ロブが絶妙に決まり、甘く上がってきた球を久保がことごとく叩いてG3オール、G4-3と逆転。第8ゲームは台北も意地を見せ、互いに譲らず、5オールまで競り合うが、最後はやはり志牟田の中ロブから久保が「死ぬほど練習した」スマッシュを決め、三番勝負を制した。
2大会連続で国別対抗を制した日本女子。「こんな(立派な)センターコートで戦えることに、みんながうれしく、わくわくしていました。会場のおかげで力がわきました」と尾上キャプテン。大舞台で戦える喜びを原動力にそれぞれが自分の持つ力を発揮し続けた5人、彼女たちのプレー姿は誇らしい限りだった。
▼男子
準決勝、決勝ともに、第1試合は内本隆文/広岡宙、シングルスは上松俊貴、第3試合に控えるのは船水颯人/内田理久の布陣で臨んだ男子。韓国に②―0で快勝し、挑んだ決勝。第1試合で上宮高の先輩・後輩コンビの内本/広岡が、中華台北の大将ペア・余凱文/林韋傑と激突。G1-2、G2-2、G2-3、G3―3となったが、第7、第8ゲームで一気にたたみかけ、G⑤―3で貴重な白星をゲット。続く上松は張祐菘に対し、第2ゲームこそ奪われたものの、厳しい場面でも堂々とショットやネットプレーを繰り出し、的確に「ショットの選択」をし、G④―1で振りきった。
準決勝、決勝と船水/内田まで回さずに、2006年以来の国別対抗優勝を飾った日本男子。「アンダー世代から一緒だった5人。このメンバーで金メダルをとるということは、日本全体の勝利だと思います」と船水キャプテン。強い、強い、日本男子を見せつけてくれた。