【第64回東京インドア】インハイ個人王者がトップレベルに挑戦! 中谷さくら(須磨学園)の体感したことと収穫 (④)
ルーセントカップ第64回東京インドア◎1月14日/東京体育館
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日本を代表する男女8ペアの選手が集結し、第64回ルーセントカップ 全日本ソフトテニス大会(東京インドア)が開催され、熱戦が繰り広げられた。今年も連盟・主催者推薦枠として、昨年夏のインターハイ個人戦を制した男女それぞれの高校生ペアが出場した。彼らが、国内トップレベルと対戦し感じたことと、全国の中学生へ向けてメッセージをもらった。4回目は須磨学園高の3年生、前衛の中谷さくら選手。
④中谷さくら(須磨学園)の場合
――大会を振り返ってください。
「インドアの大会に出場させていただく機会が増えてきて、結果もそれなりについてきている中での今回の東京インドア。今までは挑戦者として『向かっていく』姿勢で『楽しみながら』戦ってきたのが、今思えば、今回は『勝ちたい!』という気持ちが、先走ってしま
ったと思います。その結果、いつもより受け身にまわってしまった。学生や一般の方々と戦う機会はいままでもあったので、緊張することはなかったですが、逆にいつもできていた思いきったプレーができなかった。結果、悪い流れや劣勢を立て直す時間も上手くつくれませんでした」
――印象に残った試合はありますか。
「貝瀬/渡邉戦です。以前ドリームマッチで対戦した時に、向こうが逆クロス展開からゲームの流れをつくって(主導権を握って)くることはわかっていました。それでも、貝瀬選手
の戦術(引き出し)の多さや、多様性、変則的なテンポなどで、こちらの戦略(思惑)がことごとく交わされてしまい、上手くいきませんでした。また、渡邉選手の細かなポジション取りの上手さによって、終始相手に先行を許す苦しい展開を強いられました」
――中学生へのメッセージを。
「『球数を打つ』という日々の練習も大切だけど、私達(高校生)も含め、『実戦力』が足りない思います。『試合を想定して練習する』…よく言われることですが、その前に、「自分の実力」を知らない人が多いようにも思います。だから、普段からもっと頭を使って、自分自身を分析する力をつけるということを考えたらよいと思います。例えば、並行カウントで、先行できる始め方は?とか、ダブルスなら、前衛がもっと普段から自分の考えを持って、テニス(プレー)を「見極める習慣」をつけましょう」
終始笑顔を絶やさず、明るくハキハキと応えてくれましたが、笑顔の影にも1本芯が通っている印象を受けた。自分達の敗戦についても、何故負けたのか?どこがどう変わっていれば、次もっと良い試合ができるのか…など、冷静に自分のことを客観視できるスキルは、次に進化するための敗戦分析にも活かされている。今春から、大学生となる次のステージでは
どんな成長を見せてくれるのか?大いに期待したい。