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各カテゴリー充実の兵庫が8年ぶり2回目のV 優勝するための取り組みが結実!

男子団体優勝の兵庫

 三重県伊勢市を舞台に、各都道府県で選抜されたメンバーが争う「第35回都道府県対抗全日本中学生大会」。競技2日目(最終日)の3月28日は、伊勢市営庭球場で女子個人戦、三重県営サンアリーナと三重交通Gスポーツの杜伊勢体育館で男子都道府県対抗戦(団体戦)が行われた。

 男子団体戦は、準決勝で埼玉に②-1で競り勝った東京と、滋賀を同じく②-1で下した兵庫がそれぞれ決勝に進出。3面展開で行われた決勝は、②-0で東京を破った兵庫が8年ぶり2回目の優勝を遂げた。

 東京の谷田部雄太監督が試合後、「紙一重の勝負でした」と振り返ったように、どちらが勝者となっても不思議ではなかった。どのコートもハイレベルなラリーの応酬となり、春の中学生王者を決めるに相応しい激戦だった。

 兵庫はまず2番の宮脇永和/髙田睦人が第3ゲームからペースをつかみ、前日の個人戦ダブルスで3位に食い込んだ小沼優希/宇田川成寿をG④-1で退けた。兵庫の1番に入ったダブルス覇者の前田蒼生/前川遼と、3番の植村義高/石田夏稀はいずれも相手と一進一退の展開に。前田/前川はG2-3で迎えた第6ゲームを長いデュースの末にものにしたのが大きかった。前田は前回3位だった時の唯一のメンバーで、「去年は1年生で向かっていくだけでしたが、今年はキャプテンにもなったし、みんなを支えないといけない立場になった」と強い気持ちで奮闘した。

 植村/石田の試合が膠着状態になりつつある中、前田/前川がファイナルで勢いよく得点を重ね、最後は相手のミスで大激戦の終止符が打たれた。優勝の瞬間、兵庫の選手たちは喜びを爆発させ、涙を流す者も少なくなかった。浅野直斗監督は「去年は準決勝で負けて悔しい思いをしました。そこからどうやって勝ったらいいか、最後の1点を取りきるためにどうすればいいかをずっと考えてやってきたので、めちゃくちゃうれしいです」と興奮気味に語った。

男子団体準優勝の東京

取材・文◎小野哲史 写真◎井出秀人
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