桜の開花宣言とともに、第23回全国小学生ソフトテニス大会がスタート。3月31日に決勝トーナメントが行われ、男女6年シングルス、5年ダブルス、4年以下ダブルスの6種目でチャンピオンが生まれた。
男子6年生の部は、今年も愛知が強かった。昨年、春を制した田中暖人(愛知・朝日中)に続き、丹羽悠弦(愛知・安城ジュニア)が栄冠を勝ち取った。
昨年、5年生の部を制している丹羽は、今大会で第1シードに座り、「勝たないといけない」というプレッシャーを強く感じていたという。それだけに佐々木蓮(北海道・登別子ども軟庭倶楽部)に1ポイントも与えず、決勝戦を終わらせると、うれし涙が止まず。「夏が終わったときから、2連覇したくて練習してきたので、とてもうれしいです」と振り返っていた。
一方、丹羽に完敗だった佐々木は、「何にもできなかった」と悔し涙を流していた。しかし、これまでダブルス16強が最高の佐々木にとって、努力した証の準優勝だ。さらに男女全種目を通し、北海道勢が決勝戦へ進出するのは初の快挙。胸を張って帰ってほしい。
また6年女子シングルスは、昨夏の全日本小学生大会で、ベスト8の松原萌菜(大分・姫島クラブ)が頂点へ駆け抜けた。決勝の相手は、「勝ったり負けたりしている」(大平雅哉・大分県女子監督)夏2位の野上怜奈(山口・STCキッズ)。
今回もライバルとは接戦となり、決戦はファイナルゲームに。強い春風が吹く中、序盤はどちらも主導権が握りきれなかったが、最後は風を読んでしっかりボールをコントロールした松原に軍配が上がった。「最後は絶対勝つ! というつもりでやりました」(松原)。
なお、離島に住む松原は、近隣に同年代の練習相手がいないため、ソフトテニス経験のない父・範幸さんが毎日、練習相手を務めていた。娘の雄姿を見届けた範幸さんは、「本人は全国優勝するためには、毎日、練習しないといけないと思っていたようです。よく頑張りました」と目を細めていた。
■男子6年生シングルス
優勝:丹羽悠弦(愛知・安城ジュニア)
準優勝: 佐々木蓮(北海道・登別子ども軟庭倶楽部)
3位:片桐祐生(宮城・向陽台JST)
3位:高倉陽輝(東京・世田谷ジュニア)
■女子6年生シングルス
優勝:松原萌菜(大分・姫島クラブ)
準優勝:野上怜奈(山口・STCキッズ)
3位:鈴木心陽(愛知・安城ジュニア)
3位:斎藤陽愛(石川・能美ジュニア)
■男子5年生ダブルス
優勝:那知上晟生/吉田純一郎(奈良・T.Mクラブ)
準優勝:菅原志馬/八重樫琉映(宮城・長命ケ丘JST)
3位:村松悠翔/池上陽太(千葉・佐倉クラブジュニア/八街ジュニア)
3位:鈴木大雅/小松崎翔空(茨城・常陸太田)
■女子5年生ダブルス
優勝:中川心愛/馬島涼歌(兵庫・伊丹ジュニア/上郡ジュニア)
準優勝:中田蘭來/澤井美空(大阪・堺市テニススポーツ少年団)
3位:土橋咲愛/松本結星(奈良・T.Mクラブ)
3位:岡島明日奈/鈴木陽菜(奈良・ニューウインズクラブ)
■男子4年生ダブルス
優勝:藤井逞尚/辻内碧斗(兵庫・明石ジュニア)
準優勝:松岡幹弥/加藤遙馬(東京・砧南ジュニア)
3位:宮下裕成/福島諄(兵庫・姫路ジュニア)
3位:江戸暁翔/岡崎幸村(島根・出雲JST/はすみスポーツ少年団)
■女子4年生ダブルス
優勝:松井美侑/山名香怜(兵庫・姫路ジュニア)
準優勝:辻結彩/鈴木瀬彩(山形・鶴岡STC)
3位:森川來愛/屋名池柚葉(石川・能美ジュニア)
3位:高林さつき/前原実千(埼玉・皆野ジュニア)