男子124、女子19の実業団チームが集結した全日本実業団選手権は、7月28日(日)、滋賀県・長浜市民庭球場で決勝戦が行われ、男子はNTT西日本が3連覇18回目、女子はSHIROYAMA Hotel Kagoshimaが涙の初優勝を遂げた。
NTT西日本を崩すチームは現れるのかに注目が集まった今年の男子。結論からいえば、王者は各チームの気迫を真正面から受け止め、福井県庁との準決勝をのぞく、すべての対戦を②-0で終わらせ、最多記録を18に伸ばした。
最初の大きな山場は、準々決勝だった。昨年のSTリーグで2位のワタキューセイモアと対戦。ルーキー池口季将ら若手が率先して声を出すと、ベンチは大盛り上がりで、NTT西日本は先制するも、2番の内本隆文/上松俊貴が坂本崚/池口の気迫に押されるように2ゲームを先行された。
しかし、3ゲームから冷静さを取り戻し、4ゲームを連取して、準決勝にコマを進める。すると、福井県庁との対戦では、2番の本倉健太郎/内田理久が品川貴紀/早川和宏に敗れるピンチに直面するが、それでも丸中大明/上松がG0-2から逆転して試合を締めた。
さらに昨年4回戦負けの東京ガスを迎えた決勝戦は、内本/上松が中平慎吾/西田駿人に、広岡宙/長江光一が中村日紀/松本倫旺にいずれもG④―2で勝利。最後は一列になってジャンプし優勝を喜んだ。
今季、NTT西日本のキャプテンを務める林佑太郎は、「3月の平和カップでは、いろんなチャレンジをしすぎて、プレーがぐちゃぐちゃになっていたんです。でも、今回、これまでの経験と、チャレンジをまとめられて、新しいプレースタイルが完成されてきているのがよかった」と目を細めていた。
また女子は、前回2位のSHIROYAMA Hotel Kagoshimaがジャンプアップして悲願の初優勝を遂げた。鹿児島の星は、ダンロップとの準決勝、三番勝負でマッチポイントを握られていながらも竹山千尋/加奈乃佳が大逆転を飾り、決勝へ進出。さらに2人はナガセケンコーとの決勝戦でも大健闘を見せる。
竹山/加は疲れをものともせず、1番に立つと、日本代表の浪岡菜々美/久保晴華にG④―1で勝利。この勢いを駆って、黒木夏穂/元村華楠は箱崎愁里/木原恵菜をG④―2で突き放し、優勝を決めた。
「昨年2位でどうしても優勝したかったんです」と涙目で話したのは加。主将の元村は、「誰よりも練習を重ねてきた自信がありました」と胸を張っていた。
RESULT/男子
優勝 NTT西日本
2位 東京ガスA
3位 福井県庁A
3位 ヨシザワA
5位 ワタキューセイモア
5位 ENEOS
5位 ヨネックス
5位 東邦ガスA
RESULT/女子
優勝 SHIROYAMA Hotel Kagoshima
2位 ナガセケンコー
3位 ヨネックス
3位 ダンロップ
5位 東芝姫路
5位 ワタキューセイモア
5位 アドマテックス
5位 きのくに信用金庫