【全中2024・個人戦】男子は苦しさを乗り越えた野田悠貴/林田遼太郎(清明学園)が初の頂点へ。女子はペアワークが実った浅井優里/起田亜旺(植田)がV
第55回全国中学校大会◎8月20~22日/石川県・金沢市営城北市民テニスコート
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各ブロック大会を勝ち上がった精鋭が中学日本一の座を争う「第55回全国中学校ソフトテニス大会(全中)」が、8月20日に石川県の金沢市営城北市民テニスコートで開幕した。初日から行われた男女個人戦は、2日目の21日に準々決勝から決勝までが行われ、2024年度の中学チャンピオンが決定した。
男子は、近畿大会1位の保海郁弥/山田健太郎(朝桜)、前回覇者の前田蒼生と石田夏稀(姫路ふぁみりー)、全日本U-14の野田悠貴/林田遼太郎(清明学園)、杉碧翔/利根川碧生(松山)が4強に勝ち残った。近畿勢同士、関東勢同士となった準決勝は、まず一気に3ゲームを連取した野田/林田がG④-1で杉/利根川に快勝。杉/利根川も第4ゲームを返して意地を見せたが、反撃がやや遅かった。もう1つの準決勝はファイナルの大熱戦に。第2ゲーム途中で前田が脚や脇腹をつり、G1-3と絶体絶命のピンチを迎えながら、石田が後衛に回る策でなんとか追いつく。ファイナルゲームも序盤は保海/山田に1-4とリードを許したが、徐々に追い上げて逆転勝利をもぎ取った。
しかし、もはや満身創痍だった前田は、決勝のコートに立つことなく無念の棄権。思わぬ結末ではあったが、野田/林田が日本一の栄冠を手にした。「この2年半、優勝という結果は1回もなかったのですが、中学最後の夏の大会で優勝できてうれしいです」と野田が安どの表情を浮かべると、林田も「この2日間、苦しい時間もたくさんあったけれど、みんなが後ろで根気強く応援してくれたので、自分たちもあきらめず、最後まで戦いきれました」と、チームメイトや保護者たちに感謝した。
●攻めてつかんだ夏のタイトル
女子は、全日本U-14根岸ゆず/髙林さくら(秩父第一)、関東王者の中山萌/五十畑咲和(松山)、浅井優里/起田亜旺(植田)、鍜冶田芽依/髙田美滴(奈良まほろば)がベストに進出。準決勝は2試合ともにファイナルにもつれる激闘で、埼玉勢対決を制した中山/五十畑と、息の合った雁行陣で鍜冶田/髙田に競り勝った浅井/起田が決勝に駒を進めた。
決勝は第2ゲームまでは互角の展開。ところが、第3ゲームから起田のネットプレーが冴えた浅井/起田が抜け出し、G④-2で粘る相手を振りきった。「自分の得意なコースで攻めきれた」と話す浅井は「優勝の実感が湧きません」とはにかみ、起田は「ペアで助け合いながらできたことが良かったです」と、浅井と喜びを分かち合った。
この日の午後には男女団体戦の1回戦も行われ、それぞれベスト16が出そろった。大会最終日の8月22日には2回戦から決勝までが実施され、男女の団体王者が決定する。