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2024.09.08

世界選手権は大きな機会! 欧米でのソフトテニス普及に懸ける人たち。①古賀俊彦氏の日々

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左からトーマス(ポーランド会長)、古賀氏、ガボス(ハンガリー会長)、ウベ(ドイツ会長)

 今年6月下旬、第15回ジャーマンオープンが開催された。ドイツ国内、近隣諸国以外では、韓国、インドから多くの選手が参加。日本からは神奈川の一般の愛好家・鎌田さんが単独で駆けつけていた。コリアカップで、欧州の大会参加を呼びかけたこともあり、韓国から多くの選手たちが出場したことはソフトテニスの世界的普及のよいきっかけになる。ドイツにソフトテニスを根付かせたウベ会長とのミーティングを重ねた。その大会後、7月5日からの第17回ポーランドカップに参加して、ローマン氏(スロバキア)、ルーカス氏(チェコ)、トーマス氏(ポーランド)との会合もまた必要不可欠だった。

 7月8日にはイタリアに到着、以前からの友人でもあるマリオ氏らと欧州の大会開催について話し合った。コロナ禍から、5年ほどはメールでのやり取りが中心だったが、こちらでも貴重な話ができた。

 欧州各国の連盟は日本連盟と長いおつき合いがあったことから、ヨーロッパだけでも約10カ国でソフトテニスが始まり、ヨーロッパランキングを決めたりと活発な時代があった。しかし、約10年前からは、オランダ、ベルギー、スコットランド、フランス、スイスなどが活動を止めた。

 その第一の要因として挙げられるのは、国際連盟からのフォローが少なくなっていき、何の連絡もなくなり、4年に1回の世界選手権の開催連絡だけになったからだ。その結果、ラケットは握るものの、「基本的には(硬式)テニス!」それから今はスカッシュ、ビックルボール、パデル等に競技を変更する人が増えているという。

 イタリア、イギリスも、今は活動を中止しているようだ。今のソフトテニス関係者は面識がほとんどない。ただ、国際連盟のジョン・インソン新会長(韓国)は、世界普及を第一に考え、運営していくことも伝えてくれた。特に、用具や運営資金は、今回の世界選手権で話し合いを設けることになっている。しかも、今回はアメリカ、ブラジルが参加しているので、個別の会談も重要な意味を持つ。その面でジョン会長は、審判制度、ランキング、ジュニア・シニアの国際大会について積極的に検討し、改正も加えていくことになった。

 ランキング大会は3大陸だったのを5大陸まで広げたい。第1回の沖縄大会、韓国のスンチョンオープン、あとはヨーロッパとアメリカ(ブラジルを含む)での候補地が上がっている。種目はダブルス、シングルスでエントリーは個人エントリーになり、すべての制約は取り除く予定になっている。例えば、海外選手同志でのペアでダブルスエントリーも可能。各地区のランキング1位、全体のランキング選手等も一堂に集めたビッグイベント大会を検討するとしている。国際連盟では、これらの案件に加えて、ドーピングについても緊急な事項になる。世界各国に良い報告ができることを楽しみに。ジェンクイエン。アリデベルチ。チュース。タラーコズーンク。