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2024.09.13

【インカレ2024】男子ダブルスは橋場柊一郎/菊山太陽(法政大)、シングルスは矢野颯人(早稲田大)が制す!

全日本学生ソフトテニス大会◎9月11~15日/沖縄県・奥武山公園庭球場、漫湖公園市民庭球場(女子)、沖縄県総合運動公園(男子)

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ダブルス優勝の橋場柊一郎/菊山太陽(法政大)

 大会3日目の男子は、昨日、試合途中で打ちきりとなった全日本学生選手権のダブルス準々決勝からレクリエーションドームで再開され、浅見竣一朗/安達宣(早稲田大)がベスト4最後のイスに滑り込んだ。

 隣のコートでは、橋場柊一郎/菊山太陽(法政大)対矢野颯人/端山羅行(早稲田大)の準決勝が行われ、法政ペアが一挙に3ゲームを先取する。「東日本インカレでは0で負けていたので、向かっていくしかなかった」(橋場)という積極策が奏功。今季絶好調だった早稲田ペアの反撃を2ゲームに抑えて快勝した。もう1つの準決勝は、浅見/安達が前回チャンピオンの片岡暁紀/黒坂卓矢(日本体育大)にストレートで圧勝。落ち着いた試合運びと単純なミスの少なさは、1年生とは思えないほど秀逸だった。

 2年生ペアの橋場/菊山対1年生ペアの浅見/安達というフレッシュな対決となった決勝は、第2、第3ゲームを取った法政ペアが勢いづく。浅見/安達も第4ゲームを0-3から奪ってタイとするしぶとさを見せたが、その後は橋場のキレのあるストロークと菊山の高い決定力が相手を上回った。G⑤-2で快勝した橋場/菊山は、法政大勢としては2003年の福原億人/菅原隆志以来、21年ぶりの選手権覇者となり、橋場はインカレにおいて、昨年のシングルスに続く優勝を果たした。

 橋場は「優勝を狙ってはいましたが、こんなにうまく行くとは思っていませんでした。うれしいけれど、びっくりしているという気持ちもあります」、菊山は「笑顔で楽しくやろうと意識していて、その通りにプレーできました」とそれぞれ感想を述べ、すぐに始まるシングルスへ視線を向けていた。

気持ちの入ったテニスが持ち味の橋場柊一郎(法政大)

前衛として可能性を秘める菊山太陽(法政大)

さらに大きなタイトルが期待される2人

1年生ながら堂々とした戦いぶりの浅見竣一朗(早稲田大)

勝負強さを持つ安達宣(早稲田大)

●実力者たちが勝ち進んだシングルスは矢野颯人が初制覇

 ダブルスからやや遅れて始まったシングルスは、昨年までと比べてエントリー数が半数以下となり、序盤から好カードやレベルの高い試合が目立った。その中で4強に勝ち残ったのは、前回王者の橋場、2年前の覇者で前回3位の米川結翔(明治大)、同3位の矢野、同2位の幡谷康平(中央大)。前回の4強がそのまま残った。

 決勝は、準決勝で米川を2で下した橋場と、幡谷との〝高田商OB&同学年対決〟を制した矢野のカードに。G1-1までは互角だったが、「バックハンドでコースを狙うショットがよかった」と振り返る矢野が第3ゲーム以降、3ゲーム連取で勝負を決めた。

「ダブルスは(端山)羅行と『優勝しよう』とずっとやってきたのに、準決勝で負けたのが本当に悔しかった。立ち直るのにちょっと時間がかかりましたが、うまく切り替えてシングルスに臨めたのはよかったです」と矢野。悲願のインカレ制覇を果たし、明日から始まる大学対抗での早稲田大の5年ぶりの優勝に向けて、大きな弾みとなったに違いない。

1年時からすべてのカテゴリーで優勝に絡みながらあと一歩だったが、すべてを払拭する勝利だった

早稲田大の主将であるが、高校3年時にインターハイ中止となった世代だけに、この舞台は実現してほしかった

単複大活躍の橋場。高校時代からシングルスを得意にしてきたが、この日は高校の先輩に軍配が上がった

取材・文◎小野哲史 写真◎上野弘明