スポーツを通じた明るく豊かな国づくりを目指して1946年(昭和21年)からスタートした国体(国民体育大会)は、第78回大会となる今年から名称が国スポ(国民スポーツ大会)に変更となり、ソフトテニス競技は佐賀県唐津市で開催されている。競技4日目・最終日の9月24日は少年男子と少年女子の準決勝以降が行われ、少年女子は広島県が2年連続23回目の優勝を果たした。
中国地区同士の決勝
広島県と石川県の準決勝は、1番ダブルスで敗れた石川県の2番シングルス・竹口陽菜が、広島県の前川愛生をG④-2で下して3番ダブルスへ。しかし、23日の1回戦と準々決勝の三番勝負で、どちらもマッチを握られながらも逆転で制した広島県の西村優那/村上鈴が、三たび三番勝負を制して決勝に駒を進めた。もう一つの準決勝、三重県-岡山県は、岡山県が1番ダブルスの仲村早百合/近坂優衣、2番シングルスの柴田凛が連勝して勝ち上がった。
決勝は中国地区同士、今回の国スポの中国ブロック予選では広島県が勝っているカードの再戦となった。広島県が塚本七海/伊藤美咲華、岡山県が仲村/近坂の対戦となった1番ダブルスはファイナルにもつれ込み、塚本ペアが6-3のマッチ。しかし、ここから見事な粘りを発揮した仲村ペアが3ポイント連取でデュースに持ち込むと、そのまま5連続ポイントで⑧-6と逆転して先勝した。
2番シングルスは広島県・前川と岡山県・柴田が激突。今年のインターハイ個人戦決勝では前川が塚本、柴田が山本萌衣紗とのペアで対戦しており、敗れた柴田は雪辱を期して臨んだが、前川が序盤からポイントを重ねてG3-0とリードした。柴田も第4Gを取って食い下がったが、最後は前川が押しきってG④-2で並んだ。
広島県の西村/村上と岡山県の足利/髙島による3番ダブルスの三番勝負は、第4Gを終えてG2-2と激しい競り合いが続く。だが第5Gを西村ペアが奪うと、一気に第6Gも連取して歓喜の瞬間を迎えた。
広島県は1回戦から全4試合を三番勝負で制し、2年連続23回目の優勝。村上とのペアで三番勝負4戦全勝と大車輪の活躍を見せた西村が、少年女子のMVPに選出された。また2022年に中学3年生で兵庫県の優勝に貢献している前川は、高校2年間は広島県で優勝し、個人3連覇の偉業を成し遂げている。