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【STプレーオフ】男子は福井県庁が全勝で残留&2位のアキムが昇格。女子はダンロップが1位通過して昇格。ヨネックスは太平洋工業を下して残留

福井県庁の鈴木は引退予定。気持ちの入ったテニスを見せた

 STリーグ22024が終わった翌週の12月22日(日)、入替戦にあたる「STリーグ/プレーオフ」の2日目が、広島県・エフピコアリーナふくやまで実施され、10月のSTリーグⅡの上位3チームと、STリーグの下位2チームが激突。上位2チームに与えられる来季のSTリーグ参戦権をめぐって熱戦を繰り広げた。

 男子は、STリーグ7位の福井県庁が全勝で1部残留を決めた。初日、中本圭哉/鈴木琢巳、阿部智貴、品川貴紀/早川和宏という、チームがもっとも自信を持つオーダーで、十八親和銀行、アキムを下すと、翌日も東ソー南陽にも勝利し、1位通過に王手をかけた。

 一方、初日、2戦全勝だったSTリーグ8位のUBEは、第3戦でアキムに1-②で土をつけられる。これにより福井県庁は、UBEとの最終戦で完敗すれば降格になるおそれも出てきた。

 しかし、1番の中本/鈴木が気迫あふれるプレーで、チームを窮地から救う。宇都宮洋太/藤井一輝に力強いボレーを浴びせ続けて圧勝。G④―0のストレート勝ちを収めたことで残留を確定させた。さらに阿部智貴は荒尾大輔に土をつけられるが、品川貴紀/早川和宏が戸畑勝喜/川合佑人をG④―2で下し、プレーオフ1位通過を決めた。

 試合後、目を潤ませ「どうしても勝ちたかった」と振り返ったのは品川選手兼監督。じつは今季をもって鈴木が引退するため、「負けて終わらせるわけにはいかなかった」と勝利を渇望した理由を明かした。

 また2位にはSTリーグⅡ2位のアキムがランクイン。来季、STリーグで戦うことが決まった。

ダンロップは最後にルーキーの高濵美厘が決めた

 女子は23年、12年ぶりにSTリーグⅡに降格したダンロップが1年で復帰を決めた。初日、難敵の太平洋工業を下し、2戦全勝で2日目を迎えたダンロップは、きのくに信用金庫に勝ったあと、「まさかSTリーグⅡに来るとは思っていなかった」(大槻三喜監督)というナショナル選手3人を抱えるヨネックスを迎える。

 大槻監督は、この1戦が「とても緊張した」という理由を「もし負ければ、太平洋工業さんと三つ巴になり、昇格できない可能性があったんです」と説明する。

 だが、「とにかく私たちが勝たなくては」(清水)と、小川木乃花/清水麻美がエースの責任感を全開にし、小林愛美/杉本希を7ゲームで撃破。するとここまで1勝2敗だったルーキーの高濵美厘が、白﨑ひかるに得意のラリー戦を展開し、チームのウイニングポイントをゲット。「相手は、ナショナルも経験したことがある選手。でも、自分は熊本出身の田舎者。泥臭く思いきってやりました」と笑って振り返った。1位が決まった大槻監督は、試合後、「来季は優勝を目指します」と応援団に宣言していた。

 また、ダンロップに敗れたあと、ヨネックスは同じく2勝1敗だった太平洋工業に勝って残留を決めた。片野理音主将は、「0勝で終わったSTリーグのあと、とにかくみんなで話し合って気持ちを立て直した」と話し、「もうこんな苦しい経験はしたくないと、みんなが思っているはず」と苦しげに語っていた。

■男子結果
1位:福井県庁(4勝)
2位:アキム(3勝1敗)
3位:UBE(2勝2敗)
4位: 東ソー南陽(1勝3敗)
5位:十八親和銀行(4敗)
*福井県庁がSTリーグ残留。UBEがSTリーグⅡに降格し、アキムがSTリーグ昇格

ベテランがいつも素晴らしい働きをする福井県庁。ST残留を決めた

3勝1敗のアキムが昇格を決めた

■女子結果
1位:ダンロップ(4勝)
2位:ヨネックス(3勝1敗)
3位:太平洋工業(2勝2敗)
4位:きのくに信用金庫(1勝3敗)
5位:東洋観光(4敗)
*ヨネックスがSTリーグ残留、ダンロップがSTリーグ昇格

1シーズンでSTリーグに戻ったダンロップ

3勝1敗で残留を決めたヨネックス

取材・文◎鈴木快美 写真◎井沢雄一郎
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