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2025.01.19

【東京インドア2025】高橋乃綾/岩倉彩佳(どんぐり北広島)が皇后杯の雪辱。引退秒読みの高橋は5連覇、通算7回目の優勝

ルーセントカップ 第65回東京インドア全日本大会◎1月19日/東京体育館

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優勝の高橋/岩倉

 ルーセントカップ 第65回東京インドア全日本大会が1月19日、東京体育館で行われた。女子は実業団、大学生、高校生のトップ選手8ペアが出場し、4ペアによる予選リーグ戦(2ブロック)を経て、各ブロック1位、2位によるトーナメントへと進んだ。

 準決勝では、Aブロック1位の天間麗奈/宮前希帆(東北高/ワタキューセイモア)がBブロック2位の浪岡菜々美/久保晴華(ナガセケンコー)をG⑤-3で下して決勝進出。もう一方の準決勝は、Bブロック1位の高橋乃綾/岩倉彩佳(どんぐり北広島)がAブロック2位の前田梨緒/中谷さくら(明治大)にG⑤-2で快勝し、決勝へと駒を進めた。

 決勝のカードは、今大会初出場の天間/宮前対ディフェンディングチャンピオンの高橋/岩倉。奇しくも昨年11月の全日本選手権決勝の再現となった。そして、その皇后杯と同じように、天間の安定したストロークと宮前の決定力の高さから天間/宮前が2ゲームを先取して主導権を握る。

 対する高橋は今年度限りでの引退を決めており、岩倉は「高橋さんが最後の大会なので楽しむことが一番。でも、私はまだこれからもあるので、次につなげるためにもミスしても挑戦する」という意識でコートに立っていた。皇后杯では天間/宮前に一気に4ゲームを取られ、ほとんど一方的な展開のまま敗れたが、この日は2ゲームを落としても、「こういう時はこうしようと2人でしっかり話せた」ことが大きかった。

 第3ゲームからはカットサービスやネットプレーが冴え、第5ゲームまでの3ゲームをすべて④-1で奪取して逆転に成功。天間/宮前も第6ゲームを奪い返し、皇后杯覇者としての意地を見せたが、終盤のゲームで勝利への執念が勝ったのが高橋/岩倉だった。

 白熱のラリーで相手のミスを誘い、デュースの末に第7ゲームを取ると、第8ゲームも岩倉のスマッシュでデュースに持ち込む。最後は高橋が2本のパッシングを決めて決着をつけた。これにより高橋/岩倉としては2連覇を達成。「東京インドアは自分にとって縁がある」と笑顔で語る高橋は、半谷美咲とのペア時代を含めて5連覇、通算7度目の優勝を飾った。

 まだまだトップレベルで高橋乃綾の雄姿を見たい――。会場を埋めた多くのファンからは、そんな声が聞こえてきた。

優勝の高橋/岩倉(どんぐり北広島)

準優勝の天間/宮前(東北高/ワタキューセイモア)

準優勝の天間/宮前。宮前はワタキューセイモアに加入した

3位の浪岡/久保(ナガセケンコー)

3位の前田/中谷(明治大)

取材・文◎小野哲史 写真◎菅原淳