男女ダブルス初日、3ペアずつ8ブロックで予選リーグを行われ、各ブロック1位がトーナメント1回戦(準々決勝)に進出した。続く準々決勝を制した4ペアが2日目へとコマを進めた。
●女子
女子決勝にはディフェンディングチャンピオンの前田梨緒/中谷さくら(明治大)と、広島翔洋高の前川愛生/塚本七海が進出した。
若手筆頭のペア同士の決勝は、「丁寧なテニスをするのではなく、自分たちからすべて攻めていくテニスをする」(前田)と臨んだ前田/中谷が主導権を握った。前田は攻撃的でありながらもしのぐ場面ではカバーリング、フォローもよく、相手にポイントを与えなかった。また、中谷もまた、いつも以上に思いきってボールを追い、相手のコースをつぶしていった。G4-1から1ゲーム失った前田/中谷だったが、ストローク力のあり、手強い塚本/前川をG⑤―2で制す。
「昨シーズンは受けに回ってしまったところもあり、結果を残せず、自信も持てずにいました」と中谷。高3で全日本選手権2位、全日本インドア優勝と偉業を成し遂げた前田/中谷だったが、昨シーズンはマークもされ、対策も立てられ、自分たちの持ち味でもある伸び伸びとしたテニスをしきれなかった。そんな苦しさも味わった1シーズンを過ごし、今大会では自分たちのテニスをすることに徹し、挑んだ先に優勝が待っていた。自分たちらしさをもう一度再確認し、新シーズンは、一回りも二回りも成長した姿で大暴れしてほしい。
女子優勝の前田
リーチの長さを生かし、遠く、深い打球でも積極的に取りに動いた中谷
準優勝の前川(広島翔洋)
チームでは主将でもある塚本
●男子
決勝。準決勝でライバルであり、前回覇者の上岡俊介/丸山海斗(Up Rise/one team)をG⑤―3で倒した内本隆文/内田理久(NTT西日本)と、決勝進出を懸け、矢野颯人/上松俊貴(NTT西日本)をG4-2からファイナルに追い上げられ、ファイナル⑧―6で勝利した片岡暁紀/黒坂卓矢(日本体育大)が激突。
内本/内田は決勝でもG4-0とリードを奪う。コンスタントに上位進出しながら、決勝への厚い壁を感じていた片岡/黒坂の執念と意地が相まって2ゲーム連取し、食い下がる。しかし、内本/内田は互いに譲らぬ好ラリーの中でも集中力を維持し、内本は狭いコースへと厳しく攻め、内田は深いボールでもアグレッシブに追いかけ、ものにする。第7ゲームも5オールと競り合ったものの、内本/内田は⑦―5で締め、3年ぶりに頂点に立った。
「調子が良いわけではなかったですが、競りながらも勝ちきる自信はありました」と内本。インドアシーズンからタイトル奪取が続く内本/内田。新シーズンでも日本男子を牽引していく覚悟で臨む。
すごい角度で突き刺さっていく打球、ここぞのパッシングと高レベルなプレーを披露した内本
「よりアグレッシブに」と意識し、内田はこれまで以上の破壊力のネットプレーを見せた
男子準優勝の片岡(日本体育大)
男子準優勝の黒坂(日本体育大)