【林田リコ&宮下こころ】インハイ連覇への道「サービス&レシーブをしっかり」「男子の映像で勉強」Vol.3
WEB連載◎インハイ個人&団体連覇・文大杉並高V2ペア対談
7月のインターハイで団体&個人連覇の偉業を成し遂げた文大杉並高。最高学年のエースペアとして連覇チームを牽引した個人V2の林田リコ/宮下こころの対談インタビューを掲載。
第3回はインハイ個人決勝から団体戦の話へ。昨年の先輩にならってチームメートに手紙を書いたという宮下。下級生メンバーを奮い立たせ、さらに力強い仲間のサポートを得て、団体連覇を果たす。そんな2人が大会前に技術面で取り組んだこととは。
林田リコ(文大杉並高3年)
はやしだ・りこ◎1999年9月27日生まれ。東京都出身。身長165cm、右利き、後衛。向原ジュニア(小3)→杉戸広島中。2017年ナショナルチーム。
宮下こころ(文大杉並高3年)
みやした・こころ◎2000年2月22日生まれ。石川県出身。身長162cm、右利き、前衛。とりやクラブ(小2)→中能登中。2017年全日本U-17。
個人が終わってから、メンバーに手紙を書いた(宮下)
――前回、インハイ個人決勝中に林田選手が足をつりそうになったと…。
宮下 そういう状況なのに、林田はラリーでも「すごい!」のひと言でした。
林田 いや、宮下は16ポイント中12ポイントも決めてくれたんです。普通、多くても8ポイントくらいなのに、ですよ。助けてもらいました!
宮下 自分ではあまり覚えていない。身体が勝手に動いたんだよね。
林田 個人2連覇できたわけですが、目標は2冠での連覇でしたから、個人が終わっても喜ばないようにしていました。今年のチームは、昨年のインハイでレギュラーを経験していない選手がほとんどでしたし、個人が終わったら、団体でほかの選手が緊張しないようにと声掛けを心がけました。
宮下 私は個人が終わってから、チームのメンバーに手紙を書きました。私たちも1つ上の上田(理央)先輩にいただいた経験があったので、同じように「それぞれのいいところ」「今日は思い切り楽しもう」「日本一を一緒につかみにいこう」とか。みんなの気持ちを盛り上げられたらいいなと思って。
林田 「こころ、さすが!」って思いました。団体戦当日の朝、練習のときに渡していたよね。
――チーム力も、昨年とは異なる中での団体戦だったんですよね。
宮下 昨年の3年生の先輩の努力ってすごかったんです。
林田 3年生26人中5人が団体メンバーでしたが、ほかの21人の先輩方も試合がなくなった時期でも、とにかく自分たち以上に頑張るというか。だからこそ、3年生の先輩のためにも優勝したいなと。
宮下 負けるわけにはいかないって思ったよね。
林田 今年は選抜16本だったし、団体ではとにかく目の前の1試合1試合に集中して。どうなるか、読めないという感じで。
宮下 チャレンジャーの気持ちで。このインハイの団体メンバーでは、初めての全国大会だったしね。
林田 武元(望美)先生にも「今年は1年生をその気にさせないと勝てないチーム」と言われていたから、私たち2人でとにかくインハイでの戦い方を、伝えるよう努力しました。
みんながサポートしてくれて連覇の喜びも倍増(林田)
宮下 どのチームも優勝したいわけで、その中で勝っていかなければならない。プレッシャーの中でもできることをしっかりやらなくてはいけないんだよ、とか。私自身も、初めはできなかったスマッシュノーミス練習が直前にこなせるようになって、自信になったんですよね。そうそう、そういう練習のときも、ボール出しのためだけに、レギュラー以外の子も来てくれて、本当にみんながサポートしてくれました。
林田 予選で自分の試合は終わってしまった選手でも、みんながインハイのために、それぞれにサポートしてくれたことがチーム力となって戦えましたね。だからこそ、団体も2連覇できて、喜びも倍増しました!
――深いですね。今年の団体優勝にもチームとしてのドラマがありますね。もう一つ、伺いたいことがあるのですが、技術面ではどのような準備を?
林田 基本ですが、サービス&レシーブはしっかりやるようにと先生も言われていました。あと男子選手の映像をYouTubeなどで見て、イメージトレーニングとか。
宮下 映像を見ると、ポジション取りとかも絶妙だったりするし、勉強になりましたね。
「林田リコ&宮下こころ対談」
Vol.1頭が真っ白になった選抜での敗戦「ひとりじゃなくて、2人で背負う」
Vol.2インハイ個人決勝を前に林田の足に異変「これで棄権したら人生終わり」だと…
Vol.3インハイ連覇への道「サービス&レシーブをしっかり」「男子の映像で勉強」
Vol.4ペア結成のきっかけは氷のう「リコちゃんと日本一になりたい! 一緒に文大に行かない?」
Vol.5日本一高校生はK-POPと大谷翔平が好き「男子だったら甲子園に行きたかった」