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プレー&コラム
2017.11.06

人の目が気になって集中できないという人は、やるべきことをプロセス化しよう

ソフトテニスに効くメンタルトレーニング講座Vol.36  講師◎大儀見浩介

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ソフトテニスも勉強も、先生や親に言われたから何となくやってるだけ。周りの反応が気になって自分の意見が言えない。そんな毎日じゃつまらないですよね。自分で決めて自分でやる人になる方法を教えます!

どうしたら主体性を持って取り組めるか

今回のテーマは、「主体性、自主性(自分でやる力)を身につける」です。

中高生は、ただでさえ多感な時期ですから、ペアや指導者の言動が気になって、プレーに集中できないということが起こりがちです。どうすれば、人に振り回されず、主体性を持ってソフトテニスに取り組むことができるでしょうか。また、自分の進化、成長、グレードアップに喜びを感じられるような選手になれるのでしょうか。

読者のみなさんの質問に答えながら、考えていきたいと思います。

Q.仲間が最近、冷たくてプレーに集中できなくなる。

こういうときは無理に自分から入って行かず、「まあ、そんなときもあるさ」と軽く受け流した方がいいですね。仲間がいいプレーをしたときは「ナイスプレー」や「ナイスフォロー」などの言葉をかけてみましょう。

チームメートの態度が原因で、いつもできていることができなくなるというのは、考えなくていいことを考えたり、気にしなくていいことを気にしている状態です。集中する先が本来ならソフトテニスに向いているべきなのに、ペアや仲間の言葉に向いてしまっています。

パニックにならないあっち向いてホイ

ここで『あっち向いてホイ』を例に考えてみましょう。あっち向いてホイは、じゃんけん、勝ったら指示、負けたら顔を向ける――ですね。最初は誰でも簡単にできますが、2回目のあっち向いてホイのときに私はわざと質問をしてみるんです。

「朝ご飯何食べましたか?」
「最後にLINEを送った相手は?」

すると、途端にじゃんけんができなくなり、指示に引っ掛かりやすくなり、質問にも答えられずと、もうめちゃくちゃです。これが、質問者の方の言う「プレーに集中できていない」状態です。

では、どうしたら、質問にも答えて、あっち向いてホイに集中できるようになるのでしょうか。人間は、すべてのことを一度にやろうとすると、パニックになって、過緊張、イライラ、焦り、不安が一気に出てきます。

そこで作戦です。順序を立てていきましょう

■あっち向いてホイのプラン・プロセス化
・じゃんけん
・質問をまとめる
・あっち向いてホイ
・回答する

やるべきことを整理して、プロセスに分け、それを繰り返していけばいいわけです。すると、じゃんけんもあっち向いてホイも、勝ったときの指示も、質問の解答も、迷わず乱れず、できるようになります。これをプラン・プロセス化と言います。

著者Profile 大儀見浩介●おおぎみ・こうすけ
東海大一中(現・東海大学付属翔洋高等学校中等部)サッカー部時代に全国優勝を経験。東海大一高ではサッカー部主将、東海大学進学後、高妻容一研究室にて応用スポーツ心理学(メンタルトレーニング)を学び、現在はスポーツだけでなく、教育、受験対策、ビジネス、社員研修など、さまざまな分野でメンタルトレーニングを指導している。2012年、メンタルトレーニングを広く伝えるために「株式会社メンタリスタ」を立ち上げる。著書に『クリスチアーノ・ロナウドはなぜ5歩下がるのか~サッカー世界一わかりやすいメンタルトレーニング』(フロムワン)、『勝つ人のメンタル~トップアスリートに学ぶ心を鍛える法』(日経プレミアシリーズ)。年間約250本の講演活動を行っている。