試合前は同じリズムで毎日を過ごす。変化に気づき、手応えを感じやすいから
【WEB連載】船水颯人『JKTへの道』#38 アジア競技大会日本代表選手予選会への準備
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4月に行われたアジア競技大会日本代表選手予選会を制し、2015年の世界選手権以来、3大会連続で日本代表入りを果たした船水颯人。3年間準備してきたというアジア競技大会の出場を自力で決め、「やっとスタートラインに立てた」と語る。
ソフトテニスマガジン・ポータルでは、船水颯人の2018年ジャカルタ(JKT・ソフトテニス競技はパレンバンで開催)アジア競技大会に向けた取り組みをインタビュー連載で追っていく。船水颯人『JKTへの道』第38回はアジア競技大会日本代表選手予選会への準備について。
船水颯人/ふねみず・はやと 1997年1月24日生まれ、21歳。青森県出身。身長170㎝、右利き、後衛。黒石烏城クラブ(小1)→黒石中→東北高→早稲田大4年
自分の中で確立したものを信じてやり続けた
――4カ月ぶりの連載の取材です。アジア競技大会予選会の準備で、最も気を使っていたことは何でしょうか。
まず、焦らないこと。自分の調子の上げ方は自身が一番よく分かっているので、いつものリズムを崩さないようにしていました。短期間で、急速に技術力は伸びませんから。基本的には戦術の確認、ケガの予防です。
冬だったので、フィジカルトレーニングには力を入れました。もちろん、プレッシャーはありました。自分自身に言い聞かせていましたから。大学1年生のときから準備してきたことがあったので、「なんとしても勝たないといけないんだ」って。
――大会1か月前の過ごし方は?
なかなか調子が上がらなくて、かなり神経質になっていましたが、特別なことはしなかったです。自分の中で確立したものがあるので、それを信じてやり続けました。これだけ準備してきて、負ければ仕方ないと割りきることも必要でしたね。
だから、実際に勝てて、本当によかったです。体はボロボロでしたけど。正直、やっとスタートラインに立てたという気持ちが強いです。
――ハードコートで戦う準備はしましたか。
ハードコートで練習する機会は限られていたので、普段の練習場(砂入り人工芝コート)からイメージしてプレーしていました。自分の戦術を確認しながらですね。
――以前、この連載で大会前になると、食事にも気を使うと話していました。
ウエイトコントロールは意識しました。自分のベスト体重を把握しているので、その数字をキープするようにしています。最終調整に入る試合の3週間前くらいは、ずっと一定の体重を維持します。
トレーニング量に合わせて、食事量も変わりますが、何をどれくらい食べるかは自分で管理しています。試合前にはなるべく同じような生活リズムで過ごしたいので、食べる物もだいたい同じです。
――同じリズムで臨むメリットはあるのですか。
何か変化があれば、すぐに気がつきます。僕は、そういうところも大事にしています。直感、感覚に近いかな。試合で調子がいいときには、準備の段階で必ず共通点があるものです。人によって、違うと思いますが、それに気がつくことが重要。同じリズムで過ごしているからこそ、手応えを感じやすいと思います。
現状維持ではないですが、同じリズムと言っても、その「同じ」を変えることもあります。
――準備の段階で感じる手応えとは、どのようなものですか。
感覚なので言葉で説明するのは難しいのですが、ふとしたことです。僕は大会ごとに思い描くビジョンがあるので、それを練習から出せたときに「これは行けるぞ」と思うことがあります。
取材・構成◎杉園昌之 タイトル写真◎阿部卓功 写真◎井出秀人