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2024.09.22

【佐賀国スポ】成年男子は奈良が11年ぶりの優勝! 橋場柊一郎がMVPに選出。好ファイトの石川は紙一重で準優勝に

2日目(成年男子・成年女子):国民スポーツ大会「SAGA2024」◎9/21-24 佐賀県唐津市・松浦河畔公園庭球場、佐賀県立唐津東高等学校・中学校テニスコート

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成年男子優勝の奈良

「SAGA2024国スポ」のソフトテニス競技は9月22日、佐賀県唐津市の松浦河畔公園庭球場と県立唐津東高等学校・唐津東中学校テニスコートで2日目の競技を実施した。成年男子の決勝は奈良県と石川県の顔合わせとなり、三番勝負の末、奈良が11年ぶり4回目の優勝を飾った。

 47都道府県フルエントリーで争われた成年男子は1日目で8強が決まり、2日目は準々決勝から。準々決勝では東京都に快勝した大阪府、三重県との三番勝負を制した奈良、同じく三番で茨城県を下した石川、京都府との接戦で競り勝った地元・佐賀県が4強に残った。

 準決勝2試合のうち、先に決着がついたのは石川対佐賀。石川の1番・竹田凌/米澤要は一気に3ゲームを連取して主導権を握ると、2ゲームを返されて追い上げられたが、第6ゲームで立て直して快勝する。続く松本隼は佐賀の上岡俊介に果敢に立ち向かい、粘り強いストロークと時折見せる絶妙なドロップショットが効果的だった。G1-2で迎えた第4ゲーム以降、日本代表の上岡をしのぐパフォーマンスを見せ、大金星で石川チームを決勝に導いた。

 もう1つの準決勝は、大阪対奈良の近畿対決に。1番は片岡暁紀/広岡大河がG④-2で勝った大阪が決勝進出に王手をかけたが、2番のシングルス対決が大熱戦だった。大阪の清水駿と奈良の橋場柊一郎は互いにサービスゲームをキープし合い、ファイナルも紙一重の戦いとなる中、最後は橋場が勝負強さを見せた。三番勝負は菊山太陽/安達宣がストレートで圧勝し、奈良が決勝へと駒を進める。

 奈良対石川の決勝も、手に汗握る攻防が繰り広げられ、またしても三番勝負にもつれた。1番を取ったのは竹田/米澤が躍動した石川。奈良の森川亮介/永江孝二郎をストレートで下し、松本につなぐ。しかし、2番は橋場が第2ゲームから勢いづいて松本を圧倒してタイに戻した。勝負の行方は菊山/安達と辻花陸/端山羅行に委ねられ、菊山ペアが先に2ゲームを先取すると、辻花ペアが2ゲームを取り返したが、第5ゲームから安達のネットプレーが冴え渡る。最後も安達が決めてG④-2で勝利し、奈良が11年ぶりに頂点に立った。

 奈良の松原豊広監督は「当初は(前回まで3連覇中の)広島県を破って優勝しようという目標でした。(広島の初戦敗退によって)それは叶いませんでしたが、学生たちがインカレ直後のタイトな日程の中、本当によく頑張ってくれました」と、奮闘した選手たちを称えた。大会のMVPに選出された橋場は「昨日、今日とあまり調子が良くありませんでした。とくに準決勝は苦しい試合で、内容も全然良くなかったですが、3番に何とかつなげたのは良かったです」と安堵の表情を浮かべ、チームメイトと喜びを分かち合っていた。

成年男子準優勝の石川

成年男子3位の佐賀

取材・文◎小野哲史 写真◎上野弘明