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2016.11.10

【インタビュー長江光一】地元の応援の中で国際大会を戦えるのは幸せ。全冠、したいんです。楽しみですよ

第8回アジア選手権日本代表インタビュー◇長江光一(NTT西日本広島)

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2013年東アジア競技大会では、日本人初のシングルス金メダルを獲得するなど、代表チームの中核を担ってきた長江光一。世代交代もささやかれた今回のアジア選手権は、予選会を勝って代表入り。世界のトレンド、テニスへの考え方、トレーニング方法、すべてを更新し続け、重ねる経験でまた自分と周囲を豊かにしていく。コートの哲学者は決戦を前に、幸せについて話した。

前に出られるか、そこで決定的な仕事ができるかが、勝つ選手の条件

すべての種別にエントリーできたので、目標は全冠です。大会ごとにどんどんテニスは変わっている。そこに対応して、質の面で先へいかないと優勝は難しいと思います。

たとえばここ数年のシングルスでは、パワーの強さばかりが叫ばれた韓国選手が打ち分ける能力を身につけてきた。こっちはツイストやスライスを入れた展開を持ち込んで。今度は押し込む、崩す要素が入ってきた。これからは、前に出られるか、そこで決定的な仕事ができるかが勝つ選手の条件になると思います。

種別は4つ(国別対抗、ダブルス、シングルス、ミックスダブルス)あって、時間は限られているので準備はそれなりに忙しいですね。国内大会の準備があるから、(チームの練習で)夜8時くらいまではダブルスに割かなきゃならない。シングルスをどう入れるか、今、考えてます。

国際大会は6大会目。周りはアジア競技大会を重く考えるようですけど、僕にとってはどれも変わらないです。どの大会も大事。それを地元の応援の中でできるんだから、幸せですよね。日本は個人戦がおろそかになるイメージがあるけど、日本でできる機会なんて僕にはもうないだろうし。できることをやり切って全冠、したいんです。楽しみですよ。

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長江光一の初めての国際大会は2011年の世界選手権(韓国・ムンギョン)。国別対抗決勝vs韓国の2番に登場し、「初めてにしてはよくやった」とだけは言われたくなかったという長江。キム・ドンフンにファイナルまで食らいついたが、最後は力尽きて日本は銀メダルに終わった

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歴史を塗り替える快挙! 2013年の東アジア競技大会で日本男子初のシングルス王者となった。決勝の相手は2011年の世界選手権で敗れたキム・ドンフン。0で優勝を決め、こぶしを突き上げた

profile
ながえ・こういち●1987年10月28日生まれ、岡山県出身。総社ジュニア(小3~)→総社東中→岡山理大附高→早稲田大→NTT西日本広島7年目。前衛。2011年の世界選手権で代表初選出。2013年のアジア競技大会では日本男子初のシングルス金メダルを獲得。6大会連続の国際大会出場となる2016年のアジア選手権では男子日本代表のキャプテンを務める。

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写真◎BBM 構成◎成見宏樹(ソフトテニス・マガジン編集部) 取材日◎2016年10月10日